現地時間2月24日に行なわれたオーランド・マジック対ロサンゼルス・レイカーズの一戦は、終盤の接戦を制したマジックが1点差で勝利を収めた。
レイカーズとしてはラスト6秒での最後のオフェンスの場面は、「こうしていれば」「ああなっていたら」と、タラレバを考えずにはいられない展開となった。
試合は序盤からレイカーズがペースを握り、後半開始直後には2桁までリードを広げたが、徐々に追い上げたマジックが最終クォーターに入って同点に追いつくと、その後は1点を争うシーソーゲームに突入した。
103-103のまま約1分の間スコアが凍りついた残り2分14秒、八村塁が値千金の3ポイントを沈めて再びレイカーズに流れを引き寄せたが、ラスト1分を切ってからもリードは入れ替わる展開。迎えた残り6.7秒、パオロ・バンケロが放ったジャンプショットのこぼれ球をウェンデル・カーターJr.がゴール下からねじ込み、110-109とマジックが再逆転に成功する。
タイムアウトを挟んで最後の逆転に賭けたレイカーズ。ディアンドレ・エイトンがスクリーンをかけてフリーにしたルカ・ドンチッチにレブロン・ジェームズがパスを入れて、最後のオフェンスがスタートした。
3ポイントラインのやや後方でボールを受けたドンチッチは、ここで一発決めれば勝利、というラストプレーを託された。しかし一瞬、エースに迷いが生じる。
ドリブルで切り込むかその場から打つか、迷った挙句にドンチッチは左側にいたレブロンへのパスを選択。時間ギリギリでボールを手にしたレブロンは、ディフェンダーが襲いかかるなか、バランスを崩した状態で長距離弾を放ったが、シュートはリムに弾かれ、その瞬間、試合終了を告げるブザーが鳴った。
試合後の会見では、当然このラストの場面に質問が集中した。
「自分はフリーだったけど、ちょっと距離があるなと思った。だからもう少し近づこうとドリブルしたんだけど、そこでボールを止めるべきじゃなかった。そのまま攻めるべきだった」
自らのプレーをそう振り返ったドンチッチは、レブロンへのパスを選択した意図については「彼がフリーだったのが見えた。ボールを失いたくなかったし、タイムアウトも残っていなかったから」と回答。そして「自分の責任だ」と潔くミスを認めた。 自分のシュートに絶対の自信を持っているドンチッチだけに、判断を躊躇するのは、非常に珍しい光景だ。同試合終了時点での平均32.5点はリーグトップ。1試合あたりの3ポイント成功数(3.6本)はステフィン・カリーに次ぐリーグ2位となっている。
しかしこの試合では、22得点とチーム最多得点こそマークしたものの、10本打った3ポイントで成功は2本のみ。フリースローも9本中5本を外すなど、シュートタッチは良くはなかった。
それで迷いが生じたのかと会見で突っ込まれると、「それも少しはあったかもしれない」と認めつつ、「でも時間はまだ十分にあった。7秒くらいあったから、もっと良いシュートを狙えると思った。だからドライブを試みようと思った」とドンチッチはその瞬間の自らの判断を明かした。
一方、ボールを受けた側のレブロンは、ドンチッチが自分で打つと信じていた。
「正確にはわからないが、自分が感じたこととしては、彼はシュートを狙える状態にあった。けれど、おそらくちょっとバランスを崩して、ボールとのリズムが合わなかったんだろう。それでいったん立て直したんだと思う。彼からボールを受けた時は、自分も少しバランスを崩していた。ルカは十分打てたんじゃないかと思うけど、これはあくまで俺側の視点だ」
宿敵ボストン・セルティックスに22点差で敗れた直後のこのマジック戦は、レイカーズにとって白星で挽回を図りたい一戦だった。JJ・レディックHC(ヘッドコーチ)も、チームの得点頭であるドンチッチに託すというのが、あのラストの場面での作戦だったと明かしている。
強心臓で常に強気なドンチッチには珍しい躊躇が、あと一歩のところで逆転できるチャンスを逃してしまったが、勝ち気な彼はこの試合での悔しさを何倍ものエネルギーに変えて、この後のシーズンに挑むことだろう。
文●小川由紀子
【NBA】八村塁が10得点&勝負所でクラッチ3ポイントを沈めるも、レイカーズはマジックに痛恨の逆転負けで2連敗<DUNKSHOOT>

