かつてF1のCEOだったバーニー・エクレストンは、新しいレギュレーションによりF1がファンを失う可能性があると警告した。
2026年、F1は大きな転換点を迎える。パワーユニット(PU)はMGU-Hが廃止された一方で、モーター出力が大幅強化。最大出力はエンジンと同等の350kWまで引き上げられた。シャシーは従来よりも小型軽量化され、DRSが廃止される代わりにアクティブエアロが導入された。これらの変更により、エネルギー管理がより重視されることになる。
バーレーンでのプレシーズンテスト中、一部のドライバーは新規定の車両に対する懸念を表明し、レッドブルのマックス・フェルスタッペンは新時代のF1を「ステロイドを打ったフォーミュラE」と評した。
エクレストンはこうした懸念に対し、あらゆる規則変更はファンにとって適応期間を伴う一方で、2026年の変更は一部のファンを遠ざける可能性があると主張した。
「シーズンの初めには混乱が起きるだろう。全員がF1をもう一度学ばなければならないからだ」とエクレストンはSport.deに語った。
「そして、レギュレーションは確かにマックス・フェルスタッペンと彼のレーススタイルに有利ではない。純粋なレースではなくなっている」
「しかしそれが発展の方向性だ。規制が増え、ドライバーに対するルールが増える。これをしてはいけない、あれをしてはいけない、という具合にね」
「(F1の本質は)エンジニアではなくドライバーの世界選手権であることだ。現在のF1はフォーミュラEとの競争を強めている。ファンはそれを好むかもしれないが、私はそうは思わない。危険なのはファンを失うことだ。私の見解が間違っていることを心から願っている」
アルピーヌのエグゼクティブアドバイザーを務めるフラビオ・ブリアトーレも、複雑すぎる新レギュレーションを強く批判しており、「ファンは20%しか理解できていない」と語った。
エクレストンもブリアトーレも、古き良きF1をよく知る人物だ。果たして、新時代のF1がファンにスムーズに受け入れられるのか、それともエクレストンが言うようにファンを遠ざけるものになってしまうのか。答えは実際のレースを見るまでは得られないだろう。
なおエクレストンは、今季の勢力図についても予想。メルセデスがタイトル争いの有力候補だと確信しているという。
「メルセデスはリードしている。(ジョージ)ラッセルには実力があるが、シーズンを通して一貫して勝ちにこだわる姿勢を見せなければならない」
「メルセデス製PUを搭載するチームはチャンピオンシップ優勝の大きなチャンスを握っている」と彼は続け、さらにこう付け加えた。
「フェラーリを警戒せよ! フェラーリがタイトル争いに影響力を持つことを願っている。フェラーリが世界チャンピオンになれば、F1にとって良いことだ」

