なんとなくの不調、見過ごしていませんか?
月経のリズム、気持ちの波、ちょっとした体のサイン。
女性の毎日には、理由のわからない「ゆらぎ」がつきものです。
企業で働く女性たちの健康を長年支えてきた産業看護師が、女性ホルモンと心と体のつながりについて、やさしく、ていねいにひも解いていきます。
「自分をもっといたわる」きっかけに、今日のお話を読んでみませんか?
今回は月経に関するお話の3回目。
女性だけでなく、男性にもぜひ読んでいただきたい内容です。
健康管理室にくる女性特有の悩み
会社の健康管理室には、「生理痛なので休ませてください」「生理中で頭痛がひどくて……」と、月経を理由に休養室の利用を希望される方が少なくありません。
専門医の受診を勧めても、「そこまで必要だと思わない」「市販薬でなんとかしています」と受診をためらう方も多いのが現状です。
月経に伴う症状は、治療によって軽くなる可能性がある疾患であることを、まだ十分に知られていないのかもしれません。
月経前症候群(PMS)と月経前気分不快障害(PMDD)
最近ではPMS(月経前症候群)という言葉も広まりましたが、認知度は女性で約54%、男性では16.8%程度といわれています。他人の痛みやつらさは外からは分かりにくいものです。特に男性は、パートナーや同僚・部下の心身の変化に無関心ではいられません。
PMSは月経周期に伴い、痛みやむくみ、イライラ感や気持ちの落ち込み、食欲増進など、300種類以上の症状があるとされます。多くは月経開始とともに軽減・消失します。
PMSの様々な症状に加えて、強く精神的に影響を受ける方は、PMDD(月経前気分不快障害)と診断されます。月経の約10日前から抑うつや強いイライラ、不安定な気分が続き、生活に大きな支障をきたします。
PMSもPMDDも、女性の生活の質(quality of life : QOL)を著しく悪化させるのは、間違いありません。思春期から症状は出現し、日常生活に支障があるほどの症状がある方は20~30%、重症の方や治療希望者は5~8%。3割以上の女性が、月経周期に伴い生活の質(QOL)が下がっていると感じています。

