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「プロレスラーと名乗れなかった」ヨガ講師が王者に 人生経験を武器にした30代トリオが団体に新風【マリーゴールド】

「プロレスラーと名乗れなかった」ヨガ講師が王者に 人生経験を武器にした30代トリオが団体に新風【マリーゴールド】

女子プロレス団体マリーゴールドに、6人タッグ王座「3Dトリオス」が新設された。一昨年旗揚げのマリーゴールドには“真紅のベルト”ワールド王座、“純白のベルト”ユナイテッド・ナショナル(UN)王座、55kg以下のスーパーフライ級王座と3つのシングル王座が存在。加えてツインスター(タッグ)王座も制定された。またノアのGHC女子王座を岩谷麻優が保持しており、マリーゴールドでタイトルマッチが行われることも多い。
  活発なタイトル戦線だが、旗揚げから大きな動きがなかったのがチーム、ユニットでの闘いだ。タッグ王者チームの松井珠紗&CHIAKIを擁するヒールユニット「ダークネス・レボリューション」が気を吐くものの、それ以外は(さまざまなタッグチームはあるものの)正式なユニットはなかった。

 だが、6人タッグ王座ができ、初代チャンピオンを決めるトーナメントが行なわれたことで、ユニットとしての闘いが本格化していく流れができた。

 トーナメントに優勝し、ベルトを巻いたのは桜井麻衣&翔月なつみ&山中絵里奈。桜井はアクトレスガールズでデビューし、スターダムで名を上げるとマリーゴールド旗揚げに参加。翔月はスターダムでデビューし、一度は引退して社会人となったがアクトレスガールズで復帰。そこからマリーゴールド入りしたという経緯がある。似ているようで違うキャリアだが、どちらも真摯にプロレスの実力を高めてきたのは間違いない。

 山中は所属ではなくフリー参戦。ヨガインストラクターであり、ボディコンテスト「ベストボディジャパン」で優勝したことも。そのプロレス部門であるベストボディジャパンプロレスでリングに上がると、白川未奈に勝ちベルトを巻いている。

 2月にベストボディジャパンプロレスを退団してフリーになったばかりの山中。ヨガインストラクターらしい柔軟性を活かした試合ぶりが持ち味だ。マリーゴールドに参戦すると、岩谷麻優とのスーパーフライ級タイトルマッチなどでそのポテンシャルがさらに引き出された感がある。

「見ている時は華やかさを感じましたが、実際にマリーゴールドで試合をしてみると選手のみなさんの勝ちにいく貪欲さが凄かった」

 所属していたベストボディジャパンプロレスは他に本業がある選手ばかり。山中自身も「なかなかプロレスラーと名乗れなかった」と言う。

「でもこれからは、プロレスラーの自覚をもってベルトを守っていきたいです」

 コーナーからのボディアタック、片足での蹴り(いわゆるライダーキック)の高さとフォームの美しさも山中の武器。トーナメント決勝では、自ら3カウントを取って勝利を決めた。フィニッシュは難易度の高い飛び技ウルカープレス。ウルカーとはサンクスリット語で「流星」を意味するという。

 山中は空手の経験に加え、かつてヒーローショーの“中の人”スーツアクターをしていたこともあるそうだ。技のフォームや表現力は、そうした経歴も関係があるのかもしれない。

「マリーゴールドのようなプロレス団体は、以前は遠い存在でした。その団体のベルトを巻くことができた。重みを感じます。デビューは遅かったですけど、これからもプロレスを長く続けていきたい。そのために今、たくさんのことを経験できたら」

 桜井、翔月、山中は全員30代。若手も多いマリーゴールドの中で“大人”のチームだ。プロレスキャリアだけでなく人生の経験値そのものも力になっている。

 戴冠直後に発表された3人のチーム名は「ラヴィアンローズ」。ルイ・アームストロングの名曲でも知られるこの言葉の意味は「バラ色の人生」である。初代6人タッグ王座は、酸いも甘いも知っている大人の女たちの“人生讃歌”、その象徴とも言えるもの。山中としても、この3人だからこそ意味があるマリーゴールドでの初ベルトだったはずだ。

取材・文●橋本宗洋
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配信元: THE DIGEST

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