アプリリアのマルコ・ベッツェッキはMotoGPタイGPのスプリントレースで、クラッシュによってリタイアに終わってしまった。ただ彼は焦っていたわけではないという。
タイGPでは予選でベッツェッキが新レコードを叩き出す速さでポールポジションを獲得。このレースウィークにおける優勝最有力候補と目される存在となっていた。
ただスプリントレースは上手くいかなかった。マルク・マルケス(ドゥカティ)と先頭争いのバトルを繰り広げていた3周目にクラッシュしてしまったからだ。
「ちょっとしたミスだったんだ。イン側のラインに触れたとき、フロントを切れ込ませてしまった」
チャンスをふいにしたベッツェッキは、そう語った。
「なんとかセーブしようとして、どうにかなりそうだったんだけど、バイクを立ち上がらせようとアクセルに触れると、完全にフロントから転んでしまった。僕自身がバイクに潜り込む形になってしまって、挽回は不可能だった」
「小さなミスだったけど、もう少しラインを詰めようとしていたんだ」
レース序盤の転倒だったこともあり、後続とのギャップを広げようと焦りすぎていたのか? そう問われたベッツェッキは、こう答えている。
「まあ、確かにギャップを作ろうとはしていた。でもスプリントでは、前に出てギャップを作ろうとするのは普通のことだ。それも仕事の一部だ」
さらに、「週末を通して最速のライダーだったのではないか」と指摘されると、こう付け加えた。
「そうだけど、今はみんな本当に接近している。だから普通のことだ」
「もしかしたら自分が少し速かったかもしれないし、前にとどまろうとしていた。前にいようとすれば、プッシュしなければならないのは当然のことだよ」
なおベッツェッキはこの日、午前中のFP2でも転倒していた。しかし転倒していることについては、限界領域で走っていれば避けられないことだとして、あまり気に病んではいない様子だ。
「まあ、昨日は片腕で楽に走っていたように見えたんだろうけどね」と、ベッツェッキは初日のプラクティスでの走りに触れつつ語った。
「実際のところは、昨日も相当プッシュしていた。バカみたいにね。昨日転んでいてもおかしくなかった。それで結局、今日は転んだというだけの話だ。申し訳ないけど、俺たちは毎回限界で走っている。だから、ある程度のミスが出るのは普通なんだ」
「これが、良いライダーとそうでないライダーの違いだ。今日は、ミスが多すぎたという点で、たぶん自分はベストではなかった。でも、違うやり方はできない。僕達は常にプッシュしなければならないんだ」

