チャーン・インターナショナル・サーキットで、MotoGP第1戦タイGPの決勝レースが行なわれた。今年最初のレースを制したのは、アプリリアのマルコ・ベッツェッキだった。
開幕戦の予選ではマルコ・ベッツェッキ(アプリリア)がポールポジションを獲得。2番グリッドにマルク・マルケス(ドゥカティ)、3番グリッドにはラウル・フェルナンデス(トラックハウス)が並んだ。スプリントレース勝者のペドロ・アコスタ(KTM)は6番グリッド、日本の小椋藍(トラックハウス)は8番グリッドスタートだ。
26周で争われる決勝は気温35度、路面温度55度という灼熱のコンディション。ライダーのタイヤ選択は一様にフロントソフト、リヤミディアムとなった。
レースはポールシッターのベッツェッキがホールショットを奪ってスタート。マルク・マルケスは当初こそ2番手につけていたが、すぐにフェルナンデスに追い抜かれ、3番手に後退。ホルヘ・マルティン(アプリリア)にも1周目最終コーナーで抜かれかけるなど、立ち上がりはリズムを欠くものとなった。
トップを走るベッツェッキは好調そのもので、2周目には2番手フェルナンデスに1秒差をつけた。そしてフェルナンデスも、3番手のマルケスには1秒差と序盤から上位2名が逃げつつあった。
3番手争いではマルティンが4周目に再び仕掛けると、今度は難なくオーバーテイク。マルケスはペースが悪く、続けざまにアコスタにも追い抜きを許してしまった。
一方でベッツェッキとフェルナンデスのトップ2はペース良く淡々とラップを重ねていて、3番手以降との差はさらに広がった。
レースが中盤に向かいつつある8周目頃、マルク・マルケスが多少ペースを取り戻し始めた。それまで1分31秒台だったタイムが、30秒台後半に入り、一時は離されていた4番手のアコスタとの差を縮め始めていた。
マルティン、アコスタそしてマルケスの3人は3番手争い集団として一塊に。アコスタが積極的にオーバーテイクを仕掛けて行き3番手に浮上すると、マルケスもマルティンのことを抜いて4番手にポジションを上げた。
3番手に浮上したアコスタはそこからマルケスのことを突き放し、さらに2番手フェルナンデスとの間にあった3秒差を少しずつ削っていった。
1周ごとにギャップが縮まっていき、アコスタは残り6周で0.3秒差に接近。フェルナンデスの追い抜きを狙う体勢に入った。
一方で4番手を走っていたマルク・マルケスには、残り6周でリヤタイヤがパンクするトラブルが発生。なんとか転倒は避けたが、これでマルケスはリタイアせざるをえなかった。なお弟のアレックス・マルケス(グレシーニ)も残り5周でクラッシュ……マルケス兄弟は両リタイアとなった。
2番手を狙うアコスタは、残り4周のターン3でついにフェルナンデスをオーバーテイク。驚異的な追い上げで2番手に浮上した。
先頭を走るベッツェッキは最後までハイペースで逃げ続け、最後は6秒という大差を確保。ライバルを寄せ付けない強さでトップチェッカーを受け、開幕戦勝利を持ち帰った。2位は見事な追い上げを見せたアコスタ、そして3位はフェルナンデスとなった。
そして5位には小椋が入った。スタートこそ失敗して一時は12番手にポジションを落としていた小椋だったが、レース中盤以降にライバルをどんどん追い抜いていき、ライバルに起きたトラブルも助けとなりトップ5フィニッシュを果たすことができた。なお小椋は昨年のタイGPでも5位と、2年連続で同じ結果となった。
また4位にはマルティンが入っていて、アプリリアとしてはトップ5に陣営4台全員が入るという絶好調ぶりだった。
ホンダ勢はジョアン・ミル(ホンダ)が終盤6番手を走る好調さを示していたが、テクニカルトラブルが発生しリタイア。陣営ではチームメイトのルカ・マリーニが10位に入った。
今週末苦戦してきたヤマハ勢はレースでも厳しく、ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)の14位が最上位の結果となった。

