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“キーパー王国ベルギー”で存在感を示すふたりの守護神。「パリ五輪世代の若き日本人GKの競演」と現地でも注目を集めた【現地発】

“キーパー王国ベルギー”で存在感を示すふたりの守護神。「パリ五輪世代の若き日本人GKの競演」と現地でも注目を集めた【現地発】


 Nozawa vs Kokubo――。2月28日に行なわれたアントワープ対シント=トロイデン(STVV)は現地でも、「パリ五輪世代の若き日本人GKの競演」として注目を集めていた。アントワープが1対0で勝ったこの試合、2人の若き日本人GK2人は共にビッグセーブを連発。後半アディショナルタイム、1点を追うSTVVがFKを得ると、小久保が攻撃参加し空中戦で両者がぶつかり合うシーンもあった。

 アントワープの1対0の勝利を告げるタイムアップの笛が鳴った。野澤の元に小久保が一目散に駆け寄り、ひと言ふた言声をかけると、しばらくふたりはピッチ上で抱き合っていた。小久保がそのシーンを振り返る。

「(FKの衝突は)イーブンのボールだったと思う。自分も競り合いに行こうとしていたので、わざとぶつかりにいったとかはない。自分はヘディングに慣れてないので、大志とぶつかってしまった。あれは普通にファウルでした。(野澤と激突し)シンプルに痛かった。その後、(何かを吼えるなど)感情的になってしまい(自分のポジションに)帰る時に大志に『ごめん』と言えなかったので、試合が終わった後に謝りに行きました」

 11月2日の対戦ではホームのSTVVがワンサイドゲームを繰り広げ、1対0の勝利を収めたものの、野澤がスーパーセーブを連発して試合を引き締めた。野澤と共に日本代表に初めて選出された直後の試合だっただけに、小久保は「自分はパリ五輪の日本代表が大好き。チームメイトだった大志と一緒に今回、日本代表に選ばれて嬉しい」と声を弾ませていた。
 
 12月2日、小久保不出場のベルギーカップで、両チームは延長戦を3対3で終えると、PK戦で雌雄を決することに。PKを2本ストップして次ラウンド進出に貢献した野澤がヒーローになった。そして今回の対戦では小久保と野澤が「キーパー王国ベルギー」でハイレベルな戦いを繰り広げた。ベルギー人記者から小久保に「今日の試合で最もパフォーマンスの良かった選手のひとりだったのでは?」という質問が出た。

「こういうすごい(熱狂的なアントワープ)ファンの中で、こういうスタジアムの(雰囲気の)中で、勝ち切れなかったことがすごく悔しいです。自分のパフォーマンスは良かったんですが、まずはチームとして勝てなかったので、率直に悔しいという気持ちが大きいです」

 さらに現地紙記者は「野澤と小久保の2人はいいプレーをした。私の考えに同意しますか?」と続けると、小久保は「オリンピックで一緒にプレーしたので、彼の成長はすごい嬉しいです。こうやって再会できて、一緒にプレーできのたは楽しかったです」と答えた。この2人の対決は今後も楽しみだ。

 51分、バレンシアに決められたアントワープの決勝ゴールは、小久保のフィードが相手に渡ってから決められたもの。本人は「(空中戦の)競り合いに強くないセバウイに、自分が蹴ってしまった。(後藤)啓介のところに蹴っておけば良かった。失点は自分のミスもあったのかなと思います」と真摯に答えた。
 一方、ゴール正面でバレンシアを止め切れなかったDF谷口彰悟は英語で「少しコミュニケーションのミスがありました。(ペナルティーエリア内が混戦気味の中で)自分が即座にクリアしないといけなかった。僕のミスです」と返答し、さらにこう続けた。

「それぞれの判断がちょっと良くなかった。玲央のキックもそう。セバの競り合いもそう。僕自身も含めてミスが重なってしまった失点だった。ミスを挽回するチャンスはあった。誰かひとりのせいだとは思ってません。チーム全体として受け止めないといけないと思ってます」

 試合が終わった後、STVVのロッカールームは「負けが悔しくてフラストレーションが溜まっていた」(フランケン監督)という。

「(残留争いに苦しんだ)昨シーズンと違って、今シーズンはチームが負けることに慣れてない。だから負けるとみんな、ロッカールームですごく落ち込んでます。次の試合に向けてどう戻ってくるかが大事だと思ってます」(小久保)

「僕たちは少し、落ち込んでいる。負けて本当にがっかり。それでも僕たちは次の試合にフォーカスしないといけない。ポジティブさを保ちたい」(谷口。ベルギーメディアに英語で)

 昨季と打って変わってウイナーズ・メンタリティーがチームに浸透している今季のSTVV。4位以下に大差をつけて先頭集団を形成する首位ユニオン・サン=ジロワーズ、2位STVV、3位クラブ・ブルージュに共通するのは、チームワークの良さ。「個の力」で戦うチームの多いベルギーリーグの中で、やはり上位3チームは「One for all, all for one」の精神がプレーから伝わってくる。

「そこが昨シーズンとは違うところ。おっしゃる通り、みんながひとりのために走って、ひとりがみんなのためにやっているので、そこはすごくいいチームになってきていると思います」(小久保)
 
 11月の国際マッチウイーク間近のアントワープ戦後、谷口は「今回、代表に選ばれた3人(谷口、小久保、後藤)は得てきたものをしっかりSTVVに持ち帰って、チームの“基準”を上げないといけない」と言っていた。今回、アントワープに競り負けたとは言え、今季、ベルギーリーグでサプライズを起こしているSTVVの奮闘ぶりを見ると、彼らの“基準”は間違いなく高まっているのではないか?

「そこは間違いなく(基準が上がっている)。(代表に選ばれた)みんながいい刺激をもらって、このチームに還元しているので、いいものを持ち帰って来れていると思ってます」(谷口)

 その基準の高まりは、勝利への貪欲な姿勢、自らのサッカーを追求する姿勢につながり、今季のSTVVのハイパフォーマンスと好成績に結びついている。

取材・文●中田 徹
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配信元: SOCCER DIGEST Web

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