令和の侍ジャパンにも「日本球界の不文律」は生きていた。
侍ジャパンはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)連覇に向けて結束を図るべく、決起集会を開催した。ドジャースの大谷翔平が自身のインスタグラムを更新し、この時の写真を投稿している。宮崎での決起集会には不在だったブルージェイズ・岡本和真、ドジャース・山本由伸らも参加しており、ほぼ全メンバーが出揃った。
場所は3年前のWBC前にも集まった焼肉店の聖地、大阪・鶴橋にある高級店で、ひとり3万円から5万円は下らない。30人以上が参加しており、支払いは100万円を超すだけに、誰が支払ったのかが気になるところ。メジャー屈指の高額所得者である大谷かと思われたが、実はロッキーズの菅野智之が全額負担したという。
この事実に、スポーツ紙ベテラン記者が大きく頷く。
「日本球界には独自のルールがあります。それは何人かで食事に行く際、年長者が払うというもの。たとえ群を抜いた高給取りでも、先輩がいる場合は決して支払いません。入団年数が浅い、後から入った選手でも、年長者は年長者です。野球界の場合、高卒ルーキーの選手とっては翌年に大卒や社会人から入ってくる選手が数多くいます。相撲界のように、1日でも早く入門した力士が兄弟子というのとは違いますね」
別のマスコミ関係者も、
「かつての松井秀喜氏なども、選手だけでなく我々と食事に行った場合でも、年表者がいたら、その人間が払いました。逆に年下の記者には気前よく支払ってくれましたよ」
今回、メジャーリーガーは8人参加しているが、菅野の年俸は最安値。それでも、今回の侍メンバーで最年長の36歳が、太っ腹なところを見せたのだろう。前出のベテラン記者は、
「かつての先輩選手たちは若手に『お前たちが先輩になったら、後輩の面倒をみてやれ。俺もそう言われて育ってきた』と言っていました。今は一緒に連れ立って食事に行く選手たは少なくなりましたから、そんな伝統はいずれなくなるかもしれませんが」
とにもかくにも、侍ジャパンの結束は固い。
(阿部勝彦)

