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高崎市「小学校7時開門」で校務員が次々と退職…「教員の人権を無視している」と現場は激怒、教職員組合も猛反発する「朝の小1の壁」対策【2026年2月ニュース記事1位】

高崎市「小学校7時開門」で校務員が次々と退職…「教員の人権を無視している」と現場は激怒、教職員組合も猛反発する「朝の小1の壁」対策【2026年2月ニュース記事1位】

2026年2月、集英社オンラインで読まれた人気のニュース記事ベスト5をお送りする。第1位は賛否が分かれている高崎市の「小学校7時開門」の記事だ。

 

2026年2月、反響が大きかった人気ニュース記事ベスト5。

第1位は、共働きの家庭を悩ませる「朝の小1の壁」問題についての記事だ。出勤時間から小学校の校門が開くまで子どもの居場所がないという問題で、高崎市が朝7時に校門を開ける解決策を考えたが、現場からは反発の声が上がっている。詳しく取材した。第2位は、飯能で起きた一家殺害事件の裁判傍聴の記事だ。第3位は人気ラーメン店で起きた騒動の記事、第4位は保育士による卑劣なわいせつ事件の記事、第5位は大津市が「幼稚園の先生の給与を下げる」ことにした背景に迫った記事だ。

第1~5位のランキングは以下の通り。

第1位
高崎市「小学校7時開門」で校務員が次々と退職…「教員の人権を無視している」と現場は激怒、教職員組合も猛反発する「朝の小1の壁」対策

第2位
〈飯能一家殺害事件〉「なんでもしますから、お願いします」命乞いをする被害者に斧を振りかざし惨殺…過去に不起訴になった無職男は「えー…知らないことです」争われる責任能力【裁判傍聴】

第3位
〈埼玉・人気ラーメン店で迷惑客トラブル〉「毎日来て嫌がらせするからな」泥酔客が退店を求められ大暴れ…仲間10人を招集、横揺れダンスポーズで警察を挑発

第4位
〈新宿・変態保育士〉小学生の息子が突然「オレのをなめろ」…問い詰めると「先生が教えてくれたの」洗脳、わいせつ、ストーカー…抵抗すると「ぶっ飛ばすぞ!」卑劣すぎるその手口とは

第5位
「違う。逆。保育士の給与を上げるんだ」待機児童数全国ワーストの大津「幼稚園教員“賃下げ”で炎上」市の狙いは人材流動化も…現場は離職危機

↓以下記事本編

子どもの小学校入学に伴い、保育園の登園時間より小学校の登校時間が遅いため、朝の子どもの居場所に困る「朝の小1の壁」問題。この問題への対応として、早朝に校門を開ける取り組みを進める自治体が増えている。そうしたなか、群馬県高崎市も今年4月から、市内すべての小学校58校で開門時間を午前7時に前倒しする方針を発表した。

共働き世帯の支援策のように見えるが、教職員組合らは強く反発している。現場では何が起きているのか。全群馬教職員組合の田中光則委員長に話を聞いた。

昨夏に突如発表された「7時開門事業」に現場教員らは“寝耳に水”

「昨年7月7日、市は令和8年度から7時開門事業を実施すると発表しました。地元紙などは『小一の壁対策』と好意的に報じましたが、現場の教職員にとっては正直、寝耳に水でした」(全群馬教職員組合の田中委員長、以下同)

市が発表した事業は「校務員が午前7時に校門を開ける」というものだ。しかし、児童の登校時の見守り体制や、トラブル発生時の対応などについて、検討された形跡は「一切なかった」という。

「早朝の子どもの受け入れを強く望んでいる保護者がいることは理解しています。ただ発表された事業には、子どもたちを守るための制度設計がまったくありません。

少なくとも『ニーズ調査』『現場との議論』『制度設計』、そして『人員配置』の4つは必要です。しかし市教委は『これは預かり事業ではなく、開門事業だから制度設計は不要だ』と説明しています」

事業では、7時の開門時に校務員が1人で対応する想定だという。「それで本当に子どもたちの安全が守れるのか」と田中委員長は疑問を投げかける。

「市教委に『教員が早く出勤することを前提にしているのではないか』と問うと、『教員も管理職も7時に来る必要はない』という回答でした。

いっぽうで、トラブル発生時の対応については、『そのとき居合わせた教員が対応する。今もそうしているでしょう』と言うのです」

教員の出勤時間は午前8時15分だが、実際にはもっと早く出勤している職員も少なくない。

「特に低学年では朝、学校で泣いたりする子もいて、教員が対応しています。もちろん勤務時間外に自主的に行なっているものです。それを市教委は『今もやっているのだから、勤務時間が少し延びるだけ』と捉えています。

しかし、それは法的には許されないことです。そういうことを続けてきた結果が現在の学校現場の疲弊につながっています」

背景には、「給特法(公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法)」の脱法的な運用が常態化している問題があるという。

「給特法は『教員には時間外勤務を命じることができない』という法律です。本来は教員の長時間労働を防ぐための法律ですが、実際には仕事は山ほどあり、教員の長時間労働が当たり前になっています。

7時開門が始まり、教員の出勤前にトラブルが起これば、その対応は教員が担うため仕事が増えるのは明らかです。しかし、そうした点に関する議論がないまま事業が進められています」

「市長の意向がそのまま現場に降りてきている」

組合はこれまでに高崎市教委および市長に対して事業撤回を求める要求書を提出し、市教委とは昨年10月に交渉を行なった。市長との懇談の場も要求もしたが、実現していないという。

「この事業は形式的には市教委が決めたことになっています。しかし実際には市長の意向がそのまま現場に降りてきているように見えます。

本来、自治体の首長は学校教育政策の権限はなく、所管は教育委員会です。しかし、高崎市では教育委員会が市長に抗えない状況になっています。

さらに今年から『教育次長』という新たな役職が設けられ、市長の意向が直接学校現場につながっていると考えられます。非常に深刻な問題です」

組合では市教委との交渉と並行して、市の教職員を対象にアンケートを実施。3週間で集まった667件の回答のうち「反対」は640件にのぼった。

「任意のアンケートにもかかわらず、これだけの声が寄せられました。何より驚いたのが、備考欄に多くの意見をいただいたことです」

アンケートには「トラブル時の対応」「教員の負担増」などに対する不安や疑問の声が数多く寄せられている。

なかには「教員の人権を無視している」「自分自身も子どもがいるが、7時開門に間に合うように勤務すると、自分の子どもは誰が面倒を見てくれるのか」といった切実な声もある。

「高崎市には約3200人の教職員がいるため、市教委は『約2割が反対していることは承知している』という言い方をします。つまり『8割は賛成だ』と言いたいのでしょう」

組合ではその後、回答方法を「事業に賛成か反対か」を問う2回目のアンケートを実施。2月6日時点で「反対1236、賛成11」という結果となっているという。

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