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60周年を迎え、あの名作が蘇る。テーラー東洋の激レアスカジャン

1965年に設立された東洋エンタープライズ。そのものづくりの起源は、1940年代にまでさかのぼることができる。前身である「港商」が戦後間もない時期にスカジャンの製作を開始。1950年代には米軍基地への納入シェアで95%を占めた。2025年は、“東洋エンタープライズ60周年”という祝年だ。スカジャン界の幻ともいえる逸品たちが時空を超えて祝福する。

ブラウン”と“アラスカ”が激レア別珍のツートップ!

いま、1940年代から続くスカジャンづくりの正統な系譜を受け継いでいるのは、東洋エンタープライズが手がけるテーラー東洋だ。企画統括の松山達朗さんが、祝年に相応しい作品について語る。

「私は’40年代後期から’60年代初期頃までにつくられたスカジャンをヴィンテージと定義しています。戦後も続いた物資統制の影響により、コットンを使用した別珍素材のスカジャンが登場したのは50年代中期になります。その製作期間の短さゆえにサテン素材よりも希少です。そのなかでも激レアなのが、ブラウンカラーの別珍。刺繍が際立って見えるブラックやネイビーの別珍に比べて刺繍が馴染むシックな見え方になるため、(米兵に向けたスーベニアとしては)生産数が少なかったのです」

また、アラスカ柄の通称“アラスカジャン” も注目株だ。

「アラスカ米軍基地内のPXに並んだ別珍アラスカジャンも激レアです。背中の白熊に加えて、袖には犬ぞりを描写しています。流氷に乗った白熊の絵柄は’50年代後期に米軍から依頼されて港商が製作していた、大変に珍しい1着です。東洋エンタープライズ60周年の今年、初の復刻を果たしました」

スカジャン研究家/テーラー東洋企画統括・松山達朗さん|1969年、石川生まれ。高校卒業後、愛知のヴィンテージショップで働き、スカジャンに魅了され、収集を開始。1994年、世界初のスカジャン専門書を上梓。2010年シーズンから「テーラー東洋」の企画統括に

別珍(VELVETEEN)

スカジャンといえば、サテン生地でリバーシブル仕様のものが多数を占める。短い毛羽が密に立った別珍素材を使ったタイプは希少種である。本稿では、よりレア度の高い別珍スカジャン2タイプを紹介。

“POLAR BEAR” דALASKA MAP”

“POLAR BEAR”[ Back ]|「二本足で立ち上がる白熊」以上に希少性の高い「流氷の上に立つ白熊」を背面に描く。“ALASKA”の書体やオーロラの描き方など、愛嬌のあるムードを纏う
1950年代後期、アラスカの写真やポストカードを参考にして職人が起こした絵柄。背中には流氷に乗った白熊と共にオーロラが刺繍されている。サテン地にキルティングステッチがあしらわれたリバーシブル面には、アラスカのマップ柄を配備。9万7900

“POLAR BEAR”[ Front ]
“ALASKA MAP”[ Back ]

“WHITE DRAGON”× “BLACK EAGLE”

“WHITE DRAGON”[ Back ]
白糸を基調にした龍が茶の別珍を舞台にシックな迫力を醸しながら飛翔。1950年代中期の柄だ。現代の大人が愛用する1着として、このシックな見え方が魅力的といえる。リバーシブル面には翼を広げた黒鷲を配す。9万7900円

“BLACK EAGLE”[ Back ]
“WHITE DRAGON”[ Front ]
配信元: Dig-it

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