一周回って『ハード・デイズ・ナイト』
竹部:やはり、さおりんごさんは初期派なんですかね。アルバムで言うと。
金澤:『ハード・デイズ・ナイト』。一周回った後の話ですよ。中後期の難しい時期をちゃんと消化して、初期に戻るんですよ。『レディ・ステディ・ゴー』で、アイドル期のジョンとポールが一緒に歌っているシーンを見るとたまらないです。それに共感してくれる人がなかなかいなくて。
竹部:『レディ・ステディ・ゴー』はソフトになってないし。『レディ・ステディ・ゴー』をちゃんとソフト化してほしい。でも64年のジョンとポールは最強ですよね。
金澤:そうなんですよ。ジョンの「おれの声を聞け!」みたいなところが最高です。
竹部;『ハード・デイズ・ナイト』は『ウィズ・ザ・ビートルズ』ほど黒っぽくないし、『フォー・セール』や『ヘルプ!』ほど暗くないし。
金澤:『ヘルプ!』『ラバー・ソウル』はちょっと暗いですよね。アイドル路線に疑問を持ち始めているような。この辺りのジョンには影を感じるんですけど、そういうことなんですかね。
竹部:『アンソロジー』で時系列に見ていくと、『ヘルプ!』『ラバー・ソウル』を経て中期のサイケの難解な感じに移行するのはよくわかるよね。ドラムもややこしくなるじゃないですか。「ストロベリー・フィールズ~」「アイム・ザ・ウォルラス」「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」。セットのタムも増えているんですかね。
金澤:初期の頃より増やしている可能性はあるけど、増えても1個か2個だと思うので、それをオーケストラのように聞かせるというリンゴはやっぱりすごいなって。「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」のドラムはほんとにすごいんですよ。
竹部:ギリギリまでタメて叩く。
金澤:フィルインが歌みたいで。歌を歌うみたいな感覚で叩かないとああいうドラムにはならないので。
竹部:そういえば、リンゴの来日公演も当然。
金澤:行けるやつは全部行きました。出待ちしたときには近くで会うこともできて感激でした。ポールも来たときは毎回行っていますし。また来ますかね。
竹部:来るのかな。期待しましょう! 最後に、今後のビートルズ人生はどんなふうに過ごしていこうと思っていますか。
金澤:もう1回イギリスに行きたい。ということと、ビートルズバンドのことで言えば、1年ぐらい前におそろいの衣装を作ったんですよ。シェイスタジアムのときのようなやつを。昔からビートルズが着ていたような服を着るのが夢だったので、それが叶ったんです。結構嬉しくて。だから他にもビートルズっぽい洋服着てみたいなって。サージェント・スーツとか。
竹部:自分で作んなきゃ。
金澤:刺繡とか大変そうですね。
竹部:ルーフトップの赤いコートとか。
金澤:いいですね。演奏しにくそうだけど。あ、一度ビルの屋上でも演奏したいです。
竹部:通報されないようにしないとね。
金澤:最終的に通報されて終わるのはいいんですけど、途中で止めたくないな。そうだ。どこかのビルの屋上でビートルズイベントやりたいですね。演奏だけじゃなく、トークとか展示、あと出店とか。ビートルズ好きな人が遊びに来るみたいな。
竹部:藤本さんに企画してもらおう。盛り上がりそう。「イエロー・サブマリン音頭」をみんなで踊るとか(笑)。
金澤:楽しそう。
竹部:屋上でルーフトップ・セッションってことはあの格好ですかね。
金澤:やっぱり。古着屋とかにないですかね。真っ赤なレインコート。
