
映画『マッチング』(2024年)、『ナイトフラワー』(2025年)に続き、3度目のタッグを組んだ内田英治監督とSnow Man・佐久間大介。本格的なダンスとアクション、そしてスリリングな物語が融合した最新作『スペシャルズ』が3月6日(金)に公開される。
この度、ザテレビジョンでは絆が深まる2人にインタビューを実施した。
■「佐久間大介以外に選択肢はなかった」キャスティングの裏側
——内田監督は以前から「ダンス映画を撮りたい」と仰っていました。なぜ主演に佐久間さんを指名されたのでしょうか?
内田監督(以下:内田):以前『ミッドナイトスワン』を撮った時もそうでしたが、僕はダンスシーンで吹き替え(スタント)を使うのが嫌なんです。でも、実際に俳優がすべてを踊るというのは非常にリスクが高い。
今回も「優秀なダンサーであり、かつ俳優である人」を探すしかありませんでしたが、日本でそこまで踊れる人は10人もいない…いや5人もいないでしょう。そうなると、必然的に佐久間くんしかいないと思って。撮影で彼の踊りを見た時は、思っていた以上に上手くて「やばいな、加減が難しいぞ」と圧倒されました(笑)。
佐久間:監督とは『マッチング』の頃から「ダンス映画撮りたいんだよね」というお話を伺っていました。「日本でダンス映画って珍しいですよね」なんてワクワクしながら話していたんですが、まさか僕が主演だとは思っていなかったので、本当に驚きました。「え、マジで?」って(笑)。
——今回の役名「ダイヤ」には、佐久間さん自身のルーツと重なる部分があったそうですね。
佐久間:そうなんです! 役名を聞いた瞬間、「ダイヤじゃん!」って震えました。実は、僕が生まれた時に名前の候補が二つあって。おじいちゃんがくれた名前が「大介」、お母さんがくれた名前が「ダイヤ」だったんです。
もしお母さんの案になっていたら、僕は佐久間ダイヤだった。こんな運命的なことってあるんだなと。取材で絶対に言おうと思って、さっき監督にも伝えて拍手をもらいました(笑)。
内田:それは本当にすごい縁だよね。
佐久間:ダイヤの過去にある「昔は引っ込み思案だった」という設定も、自分自身の子供の頃と似ていて。役を通して別の人生を歩んでいるような不思議な感覚がありましたね。
■「裏の佐久間」を描きたい。監督が惚れ込むギャップ
——内田監督は、佐久間さんのどんな個性を役に投影されたのですか?
内田:僕はいつも脚本を書く際、俳優の個性に合わせた「当て書き」をルーティンとしています。今回投影したのは、彼の「優しさ」です。佐久間くんは本当に優しい。そういう誰にでも優しい部分が、作中で羽楽ちゃん演じる明香と歩くシーンなどに滲み出ればいいなと。一方で、僕は彼の中にある「ダークな部分」が好きなんです。初めて会った時に「アイドルなのに目つき悪いね」と言ったんですが、それが最高に良くて。
キラキラしたラブロマンスよりも、僕はあえて「裏の佐久間」を描きたい。周りからは「佐久間くんのことばかり撮っている」と嫉妬されるくらい、僕にとって彼はミューズのような存在です。
■「速すぎてカメラが追いつかない」アクションの苦労
——本格的なガンアクションも見どころですが、準備はいかがでしたか?
佐久間:やるからには本物でありたいので、自分の中で高いハードルを設定しました。伝説の殺し屋という役なので、動きにおぼつかない部分が見えたら作品が終わるなと。趣味のサバゲーで使うハンドガンを家でもずっと持ち歩いて、鏡の前で「今、銃口が上がっていないか」「両手で構えた方が狙いが定まるな」と、銃が体の一部に見えるまで徹底的に研究しました。
内田:その成果もあって、とにかく動きが「速すぎる」んです(笑)。体幹が良すぎて動きが鋭いから、カメラが追いつかない。「映像作品なんだから、カメラに映るように少しゆっくり動いて」とお願いする場面が多々ありました。
佐久間:ラストの銃撃戦で、ステージからジャンプして駆け寄るシーンでも「ジャンプが高すぎてカメラの枠(フレーム)から消えた」ってNGが出ましたよね(笑)。
内田:アクションの飲み込みも異様に早い。ダンスをやっているからか、動きの流れをパパッと1、2回で覚えてしまう。普通の俳優さんではこうはいきませんよ。
——共演者の皆さんとの現場はいかがでしたか?
内田:最初は皆さん様子見でしたが、ダンスや芝居を通して徐々に心が通じ合っていくのが見えました。映画の内容と、現場での俳優たちの関係性がリンクしていくのは、映画作りの醍醐味ですね。小沢(仁志)さんも最初はクールでしたが、後半はすごく深い話もできました。
佐久間:小沢さんと椎名(桔平)さん、本当にかっこいいんです! ラストシーン近くにある小沢さんの見せ場のカットは華々しすぎて「えぐい、ずるい!」ってカメラ横まで見に行きました(笑)。小沢さんはアクションが大好きだから、僕が戦うシーンを見て「監督、俺にも戦わせてくれよ!」って仰ったりして。監督が「おじさんは踊っていてください」って返すような、楽しい掛け合いもありました。
■「全員でグループを大事にすること」がモットー
——佐久間さんにとって、今作のチームやSnow Manという「チーム」で大事にしていることは?
佐久間:やっぱり「全員でグループを大事にすること」です。個人仕事もすべてSnowManのためになると思ってやっています。今の自分があるのはグループのおかげ。今回も、そんな思いやりを持って一丸となれる最高のチームができました。
――最後に一番の見どころと、メッセージをお願いします
佐久間:Snow Manの向井康二が試写を観てくれたんですが、「最初はどうなるかと思ったけど、最後はしっかり泣いた」と言ってくれました。笑い、ダンス、アクション、涙…感情が忙しい作品ですが、終わった後は「楽しかった!」という気持ちになれるはず。興味がある人もない人も、絶対ハマるので観てほしいです!
内田:これは「アンダードッグ(負け犬)」たちが這い上がる物語。最近は諦めることを肯定する作品が多いですが、久しぶりに元気になれる「美学」のある映画です。特に50代、60代のおじさまたちに敬遠せず、熱い物語を体感してほしいですね。

