
平畠啓史チョイス“至極の11人”|40歳目前のガンバ守護神に懐メロ感はない。広島の東はもっと注目されてもいい 【J1月間ベストイレブン2月】
芸能界屈指のサッカー通で、J1からJ3まで幅広く試合を観戦。Jリーグウォッチャーとしておなじみの平畠啓史氏が、J1百年構想リーグの月間ベストイレブンをセレクト!2月の栄えある11人はどんな顔ぶれになったか。
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いつもこの場をお借りして、ベストイレブンを発表させてもらっておりますが、今年も引き続き、勝手にベストイレブン& MVPをセレクトしていきますので、気楽かつ温かい目で楽しんでいただければ幸いです。
2026年はシーズン移行の年で、まずは特別大会、百年構想リーグでJリーグはスタート。J1はEASTとWESTに分かれてリーグ戦を戦い、プレーオフラウンドにて各グループ同順位同士のホーム&アウェー方式で順位を決定する。こちらでは、WEST、EASTに関係なくJ1という括りで、ベストイレブン& MVPをセレクトしていきます。
2月のベストイレブン、GKはG大阪の東口順昭。4試合で3失点。今年の5月で40歳になる東口だが、まったく衰えを感じさせないパフォーマンス。ここ2年間は負傷やコンディション不良もあり、リーグ戦の出場は1試合にとどまっている。にもかかわらず、コンディションを調整し、スタメンの座を勝ち取った事実こそが、東口のサッカーに対する真摯な姿勢の証。老けてないし懐メロ感もない。40歳目前でもほとばしる現役感。開幕戦、大阪ダービーにおけるC大阪のキム・ジンヒョンとのPK戦は胸熱だった。
守備陣は3枚で、まずはC大阪のディオン・クールズ。勝点はあまり伸ばせていないものの、3失点のセレッソのディフェンスライン。そのなかで、この選手のプレー強度は光るものがある。対人も強く、クロスをしっかりと跳ね返し、攻撃に加わり迫力を生み出す。これで持ち前のチームとしての攻撃力が出せるような状況になれば、セレッソの順位もおのずと上がってくるだろう。
4節終了時点でWEST首位に立った京都。ベクトルは常に前向きでアグレッシブに戦っているが、そんな戦いを可能にしているのは鈴木義宜の存在あってこそ。チャレンジだけでもカバーだけでもなく、どちらも的確にできる鈴木は京都に絶対的に欠かせない。
広島の東俊希は1G1A。開幕戦の川辺駿へのアーリークロスは痺れた。左足の精度。軌道の美しさ。そして3節・C大阪戦でのアディッショナルタイムでの決勝点は右足。もっと注目されてもいい選手の一人だ。
中盤も3枚で、東のアーリークロスを決めた川辺。センターライン付近で相手のボールを奪い、そのままゴール前に向かって走り出し、ゴールを決めたプレーには川辺の魅力が存分に詰まっていた。攻守両面で多くのプレーに関わり続けている。
今や東京Vの象徴的存在と言っても過言ではない森田晃樹は2アシスト。技術の高さを最適なタイミングで駆使することができる。パススピードは絶妙で、ワンタッチかツータッチかの選択も見事。スペースに出すのか? 受け手の右足? 左足? どこにパスを届けるかが実に考えられている。
鹿島の樋口雄太も2アシスト。右足のキックの精度は高く、FKやCKでボールをセットしただけで期待感が高まる。4節・浦和戦の鹿島の2点目。CKで鈴木優磨のヘディングシュートを生み出した右足のキックの精度は素晴らしすぎた。
もう一人、中盤で入れたかった選手が京都の尹星俊。京都のアカデミー育ちの18歳。ボール扱いが素晴らしい。足もとからボールが離れない。技術の高さゆえにボールを受けることをまったく怖がらない。さらに、読みが素晴らしく、インターセプトでボールを奪うことができる。すべての動き、すべてのプレーが見ていて楽しい選手だ。
右のウイングには神戸の佐々木大樹。どのポジションでもハイレベルのプレーを披露。どのプレーも重厚で存在感も分厚い。敗れた3節・清水戦では、前半のうちに神戸に退場者が出て、後半では途中出場のジェアン・パトリッキがプレー続行不可能になり、二人少ない状況になった。
それでも、佐々木はいつも通りプレーしていた。苛立つわけでもなく、焦るわけでもなく、この状況を受け入れ、そのなかで追いつく方法を模索しながらプレーしていた。苦しい状況やビハインドな状況でも取り乱すことなく、プレーする姿に勝者のメンタリティを感じさせるものがあった。
リーグ連覇やアジアの戦いで培われ、積み上げられた神戸そして佐々木の姿勢には、芯の強さがあった(水戸の加藤千尋も入れたかった)。
左のウイングには町田の相馬勇紀。開幕の横浜FM戦でのFKは圧巻。少々距離があろうとも、決め切れるキックの威力。身体中のパワーをボールに余すことなく伝え、強くて速いボールを蹴ることができる身体の使い方。ピッチで圧倒的な存在感を放っている。
前線は同じく町田のエリキ。トップスピードに入った時の破壊力は抜群。急激にギアを上げることができるし、ギアが上がった段階でもプレーが雑にならない。そして、前線からの守備でもそのスピードを活かしている。ディフェンスにとって対応が困難なフォワードの一人だ。
そして、もう一人のフォワードは京都のラファエル・エリアス。マルコ・トゥーリオとの関係性もさらに向上。カウンターでゴールに向かっていくシーンは迫力十分。そして、高い決定力。今年も多くのゴールを重ねそうだ。
2月のMVPは町田の相馬。3得点も素晴らしい。ドリブルのキレもある。それ以上に、プレーの一つひとつがアグレッシブで、果敢に相手に向かっていく。良い選手から怖い選手になっている印象。百年構想リーグでの活躍はもちろん、ワールドカップでの活躍も期待したくなる相馬のパフォーマンスである。
取材・文●平畠啓史
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