●住環境と体験機会、そして提案の具現化
日本でマルチルームやワイヤレス体験を広げるには、住環境に即した導入設計(1台からの始め方や部屋の広さに合わせた配置など)を具現化し、家電量販店やイベントでの体験機会を増やすことが肝心だ。加えて、通信の安定化が家中どこでも音が切れないという信頼感につながる。オーディオテクニカでは、ここにアナログのぬくもりを日常へ持ち込むセット提案(ターンテーブルとスピーカー)を重ねることで、一般ユーザーにも届く導線を描こうとしている。
「小さく始めて、あとから広げられる。そんな提案を増やしたい。例えばリビングで1台から始めて、ゆくゆくは書斎や寝室に。アナログの楽しさとデジタルの便利さを、生活の中で無理なく両立できるようにしたい」との考えを倉橋リーダーは示している。
●デジタルの便利さを足すのではなく、アナログの良さを生かすために使う
オーディオテクニカによるアナログとデジタルの融合は、その順番を間違えない。日常のストリーミングに針を落とすひと手間を加えるだけで、音楽は思いがけず豊かになる。暮らしに寄り添う小さなアップデートを重ねながら、これからも音の「入り口」と「出口」を磨き続けるだろう。(BCN・佐相 彰彦)

