メルセデスのジョージ・ラッセルは、イランと米国の間で戦闘状態が続く中、中東でのグランプリ開催については、FIAとF1が正しい判断を下すだろうと確信していると語った。
アメリカとイスラエルは2月28日、イランへの攻撃を開始。最高指導者であるアリ・ハメネイ師をはじめとする多くの政府高官が殺害された。その後イランは、中東にある米軍基地などに対して報復攻撃を開始。カタールやアブダビ、サウジアラビア、バーレーンといったモータースポーツを開催する国々にも、ミサイルやドローンによる攻撃が続いている。この一連の戦闘により、既に1000人以上の民間人が死亡したとされている。
この戦闘の終結時期は依然として不透明であり、中東諸国の空域がほぼ封鎖されている状態。運行している航空便も極わずかであり、人流や物資の移動に支障をきたしている。
当然モータースポーツ界にも影響が及んでいる。ピレリは先日、バーレーンでウエットタイヤのテストを予定しており、マクラーレンとメルセデスが走行する予定であった。しかし軍事攻撃が始まったことを受けてテストは中止されることになった。
またWEC(世界耐久選手権)は3月28日にカタールで今季開幕戦の開催を予定していたが、これを延期することを決めた。
この状況は、F1にとっても対岸の火事というわけにはいかない。4月には第4戦バーレーンGPと第5戦サウジアラビアGPが予定されているからだ。現時点ではこれらのレースを予定通り開催するかどうかは、F1側は発表していない。
GPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエイション)の会長も務めるラッセルは開幕戦オーストラリアGP開幕前日となる3月5日(木)に取材に応じ、「我々は皆、F1とFIAが正しい判断を下してくれると信じている」と語った。
「状況は日々変化していくだろうし、まだ4〜5週間も先のことだ。誰もその質問については、真剣には考えていないと思う。まだ長い時間が残っているし、もちろん僕らの手に負える状況ではないからね」
「だから上層部の皆さんが正しい判断を下してくれると信じている。もし開催できないとなっても、プランBが用意されているはずだ。でも、僕らは彼らにそういうことを尋ねたりはしないし、彼らはそれを確実に実行してくれると信じている」
ウイリアムズのカルロス・サインツJr.も、ラッセルの意見に賛同した。
「F1とFIAは、中東や世界各地の関係機関を通じて、状況についてはるかに多くの情報を得ていると思う」
そうサインツJr.は語った。
「だから僕らはいわば、このスポーツの首脳陣がどんな決断を下すかにかかっていると思う。そして決断すべき時が来れば、正しい決断を下すだろうと確信している」
「しかしレースの開催まではまだ時間がある。何が起きるのかを考えることに、今エネルギーを費やす価値はないと思うよ」

