アストンマーティン・ホンダが、厳しい状況に置かれている。プレシーズンテストで異常振動に見舞われ、バッテリーのシステム系に大ダメージが及んでしまったばかりか、ドライバーにも不快なフィーリングを与えている。
ランス・ストロールはこの状況について、感電のようだと語った。
バーレーンで行なわれたF1プレシーズンテスト後半の終盤、アストンマーティン・ホンダはバッテリーのトラブルに悩まされた。これはマシンに起きている異常振動が原因で、バッテリーに大きなダメージが及んでいたことが発覚。テスト最終日はパーツが足りなくなったということもあり、ストロールはわずか6周しか走れなかった。
その後アストンマーティンとホンダ/HRC(ホンダ・レーシング)は、対策を検討してきた。チームのエンジニア5人が来日し、HRC Sakuraでホンダのエンジニアと共に、昼夜問わずテストベンチで検証していたという。
HRCの渡辺康治社長によれば、現段階で有効だと思われる対策をマシンに投入したというが、それが効果を発揮するかどうかは、実際にコースを走ってみなければ分からないという。
さらにアストンマーティンのエイドリアン・ニューウェイ代表は、異常振動によりミラーが脱落してしまうほどだったと明かすと共に、ドライバーらの身体にも影響を及ぼしてしまう可能性があると言及。走行周回に制限を設ける可能性も示唆した。つまり、決勝レースをスタートしたとしても、完走を目指すことはできない可能性があるということだ。
ストロールはこの異常振動について尋ねられると、「どう例えればいいか分からない」としつつ、次のように説明した。
「椅子に座っていて感電するとか……それなら遠くないかもしれない」
「とにかく、振動がとても不快なんだ。エンジンに悪いだけでなく、マシンに乗っている人間にも悪影響を及ぼす。早く解決しなきゃいけないけど、きっと解決できると思う」
起振源がホンダのエンジンであることは、HRCの武石伊久雄専務も認めている。ただエンジンが振動するのは普通であり、それがマシンのいずれかの箇所などと共振してしまうことで、トラブルに引き金になってしまっているということなのだろう。ニューウェイ代表も、F1のシャシーはカーボンファイバー製であり、剛性が高いために振動を減衰することができないと語っている。
今週末は目指すパフォーマンスを発揮できるか? そう尋ねられたストロールは「無理だ」と答え、さらに次のように続けた。
「バーレーンテストはほんの数週間前の出来事で、こういう変化は一夜にして起きるモノではない。でも、ここ数週間でいくつかの変更を加えてあるから、今後どうなるかを見ていきたいと思う」
「状況はよくない。僕らはこの問題に対処し、解決しようとしている。今週はこれらの問題を解決するためのアイデアをいくつか持っており、FP1でバーレーンよりも良い結果を出せるかどうかを確認したいと思う」

