「レガシーレーン」の展示がガチすぎる
続いて足を進めると、「レガシーレーン」と名付けられた展示エリアへ。ここには2023年侍ジャパンの名場面を切り取ったカードがずらりと並んでいて、あの興奮が一気に蘇ってくる。
中でもたまらないのが、大谷翔平選手のキャリアを辿る特設展示だ。LAエンゼルス加入時のルーキーカードから始まり、メジャーリーグでの軌跡を時系列で追える構成になっている。Yoo氏は「後でぜひじっくり一枚一枚ご覧になってください。コレクターの方々からお借りした、とても貴重なカードばかりです」と語る。
実際に近くで見ると、カードの奥深さにどんどん引き込まれていく。直筆サインが入ったもの、ナンバリングで希少性が示されたもの——「1/1」と記されていれば、それは世界にたった1枚しか存在しないことを意味する。
筆者はスポーツトレカにそこまで詳しくはないのだが、この「世界に1枚」という事実を前にすると、ケース越しでも思わず息を呑んでしまう。すごい世界だ。
さらに「Project 70」と呼ばれるTopps創業70周年記念のコラボカードも展示されており、漫画風にアレンジされたデザインなど、アートとしてのトレカの側面も垣間見えた。
壁面の裏側には今大会の侍ジャパン選手カードも展示。「カードは単に選手を印刷したものではなく、チームを応援する気持ちや特別な瞬間を形にしたコレクターズアイテムです」とYoo氏は語っていた。
これが4.6億円……! 大谷翔平カード史上最高額の実物を目の当たりに
そしていよいよ、本イベント最大の目玉にたどり着く。厳重なセキュリティのもとに鎮座していたのが「2025 Topps Chrome 1/1 Autographed Gold Logoman Patch」——大谷翔平カード史上最高額、300万ドル(約4.6億円)で落札された一枚だ。目の前にあるのがカード1枚で4.6億円。いやもう、手が震える。
「ゴールドロゴマン」とは、2025年シーズンからMLB・Topps・Fanatics・Nikeの共同プログラムとして始まった取り組みで、前シーズンにMVP・サイ・ヤング賞・新人王を受賞した選手だけがシーズン中に着用できるゴールドのMLBロゴパッチのこと。大谷選手は2024年のナ・リーグMVP受賞者としてこのパッチを着用しており、そのゲームウォーンパッチがカードに使用されている。しかも世界に1枚だけの「1/1」で、本人の直筆サイン入り。究極のカードとはまさにこのことだろう。
このカードの発見エピソードがまた最高に面白い。アメリカで「ブレイキング」と呼ばれる、いわばライブコマースとガチャを掛け合わせたような開封イベントがある。視聴者がスロットを購入し、配信者がその場でカードパックを開封していく仕組みで、ある家族が購入したスロットから偶然このカードが出現。その後Fanatics Collectのオークションに出品され、300万ドルで落札されたのだという。ガチャで4.6億円を引き当てたようなものだと思うと、夢がありすぎる。
その隣には、ほぼ同じデザインながらサインなしのカードも展示されていた。並べて見比べると、サインの有無でここまで価値が変わるのかと驚くばかりだ。この日本初展示は、現オーナーであるGrade10社の協力により実現したもの。なお、会場の特別展示品全体の推定総額は約8億5,000万円にのぼるというから、もはやため息しか出ない。
