現地時間3月5日(日本時間6日)、サンアントニオ・スパーズは、ホームのフロストバンク・センターにイースタン・カンファレンス首位(45勝15敗/勝率75.0%)のデトロイト・ピストンズを迎えた。
2月23日にホームでスパーズに103-114で敗れていたピストンズにとっては、リベンジを期す第2ラウンドとなった。しかし、この日もスパーズが序盤から先手を取ると、試合を通じて一度もリードを許さず121-106で圧勝。最大22点差をつけて、イーストベストの戦績を誇る難敵を返り討ちにしてみせた。
2連勝のスパーズはヴィクター・ウェンバンヤマが3部門でゲームハイの38得点、16リバウンド、5ブロックと猛威を振るったほか、ディアロン・フォックスが29得点、5リバウンド、2スティール、ジュリアン・シャンパニーが16得点、7リバウンド、ステフォン・キャッスルが11得点、12アシスト、2スティールをマーク。
この勝利でスパーズはウエスタン・カンファレンス2位の45勝17敗(勝率72.6%)とし、9シーズンぶりの50勝も見えてきた。なかでも13勝1敗と大きく勝ち越す直近14試合で、ウェンバンヤマは平均22.9点、11.5リバウンド、3.4アシスト、3.79ブロックと、見事にチームを牽引している。
224cm・107kgのビッグマンは昨季、右肩に深部静脈血栓症が見つかったことでオールスター以降の試合を全休。無念のシーズンエンドとなったが、昨年春に健康診断をクリアすると、トレーナーや医師、スポーツ科学に秀でた人材による精鋭チームを形成し、トレーニングに励んだ。
2月27日に『Love Magazine』で公開された記事の中で、ウェンバンヤマは中国まで出向いてカンフーも学んだ昨夏をこう振り返っていた。
「あのおかげで、バスケットボールのトレーニングだけでは得られない経験を積むことができた。足が痛くなるまで何時間も山を走ったし、足を頭上に上げたり、全力でジャンプしたりキックしたりと、自分にとって全く新しい動きを練習することができたんだ」
さらに「リハビリと長い夏の間、自分の欠点や不足している部分を補うことに時間を費やしたことで、より多くのことをこなせるようになった」と自信を見せている。
迎えた今季はふくらはぎの負傷などで計14試合を欠場。それでも、復帰直後はベンチスタートや出場時間制限を設けながら徐々にギアを上げ、今では完全に本来の姿を取り戻している。
今季を含め3シーズン連続でブロックの総数・アベレージともにリーグトップを記録する22歳は、相手がペイントエリアへ入ろうものなら容赦なく叩き落とす支配力を誇る。一方で、触れればゴールテンディングになりそうなショットには手を出さない賢さも併せ持つ。
相手のガードからビッグマンまで、面白いようにショットを弾き飛ばすウェンバンヤマだが、本人もブロックショットを楽しんでいるようだ。
「誰かの1日を台無しにするような気分だね。時々面白いと感じるよ。『いったいどうして相手は僕からショットを決めようとトライするんだ?』って思うからね」
コート狭しと暴れ回る今季のウェンバンヤマは、“65試合出場”をクリアできれば、オールNBAチームとオールディフェンシブチーム入り、さらには最優秀守備選手賞に輝く可能性も十分。真の優勝候補へ飛躍を遂げようとしているチームで、その存在感は増すばかりだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
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