岡山国際サーキットでスタートしたスーパーGT公式テスト。GT500クラスの最注目は、なんといっても今季からホンダ陣営が投入するプレリュードGTだろう。ただ初日を終えた段階で、タイムシート上ではあまり目立っていない印象だ。
午前セッションでは17号車Astemo HRC PRELUDE-GTが5番手で陣営最上位。午後も17号車が最上位だったが8番手止まりで、上位はトヨタ勢、日産勢が占めた。
言うまでもなく、テストでは各々のプログラムやトラフィックの有無なども異なるため、タイムシートがそのまま勢力図を反映しているとは限らないが、初日を終えてホンダ陣営のドライバーたちから聞こえてきた言葉は控えめなものが多かった。
陣営トップタイムを記録したAstemoの塚越広大は走行を振り返り、先代のシビックとは特性の異なるプレリュードに合わせたセットアップを試している中で、方向性が良さそうなものを見つけたことが奏功したとコメント。ただ「僕らもそうですし、ホンダ陣営として少しパフォーマンスが足りていないところがあるのかなと思います」「ホンダのトップではありますが、もう少し順位を上げておきたかった」とも語った。
またシビックとプレリュードの特性の違いについて、塚越はこう語る。
「シビックはコンディションに対する合わせ込みが難しかったりしましたが、プレリュードの方がそこらへんは安定しているのかなと思います」
「良いクルマさえ作れれば、どのサーキットでもどのコンディションでも高いパフォーマンスを維持できるという期待はあります」
またホンダ陣営で17号車Astemoに次ぐタイムを出していたのが、トヨタ勢が席巻した昨シーズンでランキング2位と気を吐いたTEAM KUNIMITSUの100号車STANLEY HRC PRELUDE-GTだ。100号車のドライバーである牧野任祐は、シビックとプレリュードのフィーリングの違いをこう表現した。
「シビックはどちらかというとリヤのダウンフォースが出やすく、逆にフロントがもう少し欲しいという場面が多かったです。プレリュードに関しては結構フロントは出ているのかなという印象があります。もちろんそこにも良し悪しがあるので、合わせ込みが必要かなと思います」
また牧野曰く、このマシンバランスの変化が一因かどうかはハッキリしていないものの、ロングランペースは悪くない印象があるという。ホンダ陣営は100号車はじめテスト初日の段階でほとんどロングランをしていないが、2日目には実施するはずだと牧野は言う。
「(GT300との)混走ではないにせよ、セパン、岡山(いずれも非公式のメーカーテスト)ではロングランが結構調子良いなという場面が多かったです。そこは他メーカーと比べても良い部分ではあったと思います」
「具体的にどういった点が良いのかはハッキリ分かっているわけではないですが、シビックの時にフロントタイヤがキツくなることが多かったのが軽減されていると思います」
「ただ混走でダーティエアの状態になるとどうなるかは分からないですし、いずれにせよショートランに関してはもう少し差を縮めていかないといけないと思います」
今後に向けては「伸びしろはあると思うので、残りのテストで詰めていきたい」とした牧野。ホンダ陣営はシビックを採用した2年間で2勝に終わるなど、猛威を振るうスープラに対して後れをとってしまったが、プレリュードへの変更によって6年ぶりの王座を手にしたいところだ。ただその6年前のチャンピオンである牧野は、現状は開幕から自信を持ってトップ争いができると言える状況ではないと率直な見解を述べた。
「(プレリュードの)デビューイヤーで初戦デビューウインというのは1回しかできないわけですが、ライバルはもちろん手強いですし、現実的には今トップ争いができるかと言われたら、正直自信を持ってできるとは言えない状況なのかなと思います」
「ただ、もちろん良いところ悪いところ色々あるので、もう少しデータを集めて組み立てれば良い方向にいくかなと思います。自分たちにやれることをやって、しっかり準備を進めていきたいです」

