2026年のF1がついに開幕。オーストラリアGPの初日にはFP1とFP2という2回のフリー走行が行なわれた。この走行データを見る限り、やはりメルセデスが速そうだ。
今季のF1は、これまでも散々報じられてきたように、レギュレーションが大きく変更。エネルギーマネジメントが昨年までと比較して非常に重要になった。しっかりとエネルギーマネジメントを行なわないと、バッテリーに蓄えられた電気エネルギーが枯渇してしまい、タイムを失ってしまうことになる。
これは予選など一発のアタックラップにも影響を及ぼすが、ロングランならばなおさらということになるかもしれない。安定したペースで走るためには、しっかりとエネルギーマネジメントを成功させる必要がある。
FP2では各車がロングランを行なったが、そのマネジメントに苦労しているのか、ラップタイムが上下する事例が目立った。
■各車のロングラン安定せず? アウディのペースには注目
上のグラフは、ミディアムタイヤを履いてロングランを行なった各車のラップタイム推移である。比較的ではあるが、ラップタイムが上下しているのがお分かりいただけるだろうか。
ここに挙げた各車は、1分24秒〜1分27秒で推移。燃料搭載量の差もあるはずなので優劣の判断はつけ辛いものの、比較的全車が同じようなロングランパフォーマンスを見せたと言えるだろう。
ここで驚きなのが、茶色の線で示したアウディがしっかりと中団グループに分け入っていることだろう。ニコ・ヒュルケンベルグ、ガブリエル・ボルトレト共に、アルピーヌやレーシングブルズと遜色ないペースで走った。車体こそ元ザウバーのチームが開発しているためそもそも心配する必要などなかろうが、新開発のパワーユニットがしっかり機能しているという部分は、アウディの底力を感じさせる。決勝でも、いきなり入賞を争う位置を走っても、決して不思議ではない。
■超絶安定メルセデス
さて本稿でもっとも言及しておきたいのは、こちらのハードタイヤでロングランした組の中の1チームだ。
黄緑色で示したメルセデス勢の2台は、絶対的なペースが他よりも優れているのもさることながら、先のグラフで示したようなラップタイムの乱れが少なく、非常に綺麗にペースを揃えている。特に黄緑色の点線でしめしたアンドレア・キミ・アントネッリのペース推移には、美しさすら感じる。
ここから判断するに、メルセデスは速さだけでなく、しっかりとしたエネルギーマネジメントの方法を習得しているように見える。これは他のチームにとっては脅威に映るのではないだろうか。
フェラーリのシャルル・ルクレールは、メルセデスのペースについて、こんなことを語っている。
「彼らは明らかに非常に強い。特にレースペースに関してはね。予選ペースでどれだけの差が残っているかは分からないが、レースペースでは僕たちと比べて非常に強いようだ」
このグラフを見ていただいても、それを如実に感じていただけるだろう。
さて土曜日には予選、そして日曜日には決勝レースが行なわれる。このデータのままメルセデスが圧倒的な強さを発揮するのだろうか? もしアントネッリが勝つようなことがあれば、初優勝ということになる。

