「ここに出てくるには、すごく勇気がいりました…」
涙ぐむような表情で聴衆に語りかけるのは、参政党の豊田真由子ボードメンバー兼政調会長補佐だ。10月1日18時半過ぎに東京・JR品川駅港南口交通広場で開催された街頭演説会に登壇。サイレンや拡声器を用いたヤジが飛び交うものものしい雰囲気の中で「街宣復帰戦」を飾った。
「このハゲー!」などのパワハラ暴言で知られる8年前の大失態を振り返りつつ、
「自分の未熟さも痛々しさも恥じながら生きてきました。(しばらく)ずっと下を向いてマスク被って、帽子被って隠れて生きていた」
2020年頃からテレビを中心にコメンテーターとして活動するようになるも、
「日本は課題が山積みでちっとも解決していないのに、私はこんなテレビのコメンテーターなんかやって、安全な場所から誰のことも助けられなくて、言いたいことだけを言っているような、なんて自分は無責任なんだろう」
参政党には神谷宗幣代表のラブコールを受けて加入。厚労省のキャリア官僚や自民党議員だった経験から、
「30年も日本が停滞しているということは、その30年あるいはその前から、政策がなんか間違っているんです。何十年もやってきた先輩たちがいっぱいいたら、若手、中堅は怖くて『それ間違っているんじゃないですか』と言えるわけない」
自民党の内情をズバリ明かしたのだった。
全国紙政治部デスクが解説する。
「官僚時代にハーバード大学大学院に留学した、公衆衛生のスペシャリストです。今後は参政党が掲げる『反コロナワクチン』や『オーガニック信仰』などの陰謀論めいた言説を、データやエビデンスに基づいて政策に落とし込んでいく役割を期待されています。もっとも、党内や党サポーターからの、国会議員復帰待望論は根強い。将来的な国政選挙への出馬も視野に入っているのでしょう」
演説の終盤にはささやかながら、聴衆から「真由子コール」が起こる場面もあった。なお、演説中には何度か涙ぐむような表情を見せたが、瞼から垂れる涙は一度も確認できなかった。

