F1オーストラリアGPのスチュワードは、アンドレア・キミ・アントネッリのマシンを冷却ファンが取り付けられたままコースに送り出したメルセデスに対し、7500ユーロ(約137万円)の罰金を科すことを決めた。
F1オーストラリアGPの予選で、チームメイトのジョージ・ラッセルに次ぐ2番グリッドを獲得したアントネッリ。しかし彼にとっては、慌ただしい予選だった。
予選Q3では、車体の右側に冷却用のファンが取り付けられたままコースイン。それが走行中に脱落し、後方を走ってきたランド・ノリス(マクラーレン)が踏みつけて、バラバラに破壊してしまった。破片が散乱してしまったことで、セッションは赤旗中断。ノリスのフロントウイングには軽微ではあるもののダメージが及んだ。
この件については「安全ではない状態で、マシンをコースに送り出した」として、FIAのスチュワードはチームを呼び出しで聞き取り調査を行なった。オンボードカメラの映像は無線交信などもチェックされたという。その結果、前述の通りメルセデスには7500ユーロの罰金が課されることになった。
調査によれば、冷却用のファンは右側のみ取り付けられた状態のままコースインしてしまったという。そして最初のパーツがターン1通過中に脱落。ふたつ目のパーツがターン2の立ち上がりでマシンから脱落し、ノリスが踏んでしまったようだ。
メルセデスの説明によれば、これはアントネッリのFP3でのクラッシュが起因したことであるという。
アントネッリはFP3で、ターン2で挙動を乱してウォールに大クラッシュ。マシンに大ダメージが生じた。
これを修復するため、メルセデスのメカニックたちは、実に短い時間でマシンを作り直さなければならなかった。幸いにもその作業は完了し、アントネッリは予選に出走することができたが、その修復作業のためにチーム内部の作業分担を通常とは変更しなければいけなかったという。
通常、ファンの取付と取り外しは、別のスタッフが担当するという。しかし今回は、取り外す役割のスタッフがマシン修復に伴う別の作業に忙殺されていたため、ファンが取り外されることなくコースインしてしまうことになったようだ。
実際チームもアントネッリも、レースコントロールがこの出来事に気づくまで、ファンがマシンに装着されたままであることに気付いていなかったという。
理由はあれど、実際に安全ではない状態でマシンをコースに送り出し、赤旗中断の原因ともなったため、メルセデスには7500ユーロという巨額の罰金が科された。しかしアントネッリには、グリッド降格などのペナルティは免れたため、メルセデスはフロントロウを独占した状態で決勝レースを迎えることができる。

