3月7日は「サウナの日」。コロナ禍を境にサウナブームは落ち着きを見せたものの、一定のファンを獲得し、文化として根付いた様子がうかがえる。そうした中、3月1日に発売されたサウナグッズ「たまも~る」が賛否両論を巻き起こしている。男性の大切な場所を熱から守るように設計されたシリコン製のガードで、発売後わずか2日で売り切れた一方、一部のサウナ運営者からは「持ち込み禁止」のアナウンスが出される事態となっている。
サウナ用断熱シリコンガード「たまも~る」が大反響…メーカーが明かす開発の経緯
株式会社こせひらが3月1日に発売した「たまも~る」は、サウナの高温環境から精巣を保護するためのシリコン製の専用断熱ギアだ。
男性の精巣は熱に弱く、高温環境が精子形成に影響するといわれているが、昨今のサウナブームの中で見落とされがちだった「男性の妊活、ヘルスケア」に着目し開発されたという。
発売した経緯について、株式会社こせひらの担当者に話を聞いた。
「サウナは健康増進に寄与することが様々な論文で示されています。2024年のデータでは日本国内に年1回以上のサウナ愛好家は推計で1648万人いるとされ、身近な存在になっています(出典:日本のサウナ実態レポート2025 一般社団法人日本サウナ・温冷浴総合研究所調べ)。
一方で、サウナという日常ではあり得ない高温環境が、男性の身体、特に温度の影響を受けやすい部位にどのような影響を及ぼし得るのかについては、ほとんど語られていないことに気づきました」
同担当者が調べていく中で、「精巣(睾丸)が体温より低い環境で機能するよう設計された器官であること」「高温曝露が精子形成環境に影響を与え得る可能性が医学的には以前から研究されてきた事実であること」を知ったという。
同社では、男性の身体構造や生殖医学に精通した医師の監修のもと、開発を進めた。
「医療機器ではないため、何かを保証するものでも、不安を解決すると言い切るものでもありません。ただ、温度という視点に目を向けるきっかけとして、またサウナを楽しむ習慣と向き合うためのひとつの道具として形にしました」
「たまも~る」を持ち込み禁止にするサウナも
「たまも~る」発売後、同社には多くの反響が寄せられているという。
「その大部分は『こういうのを探していた!』『旦那へのプレゼントに最適だ』『これを付けてみんなでサウナに入ったら蛍みたいだな』といった肯定的な意見です。
その一方で、『精子が減るといっても一時的なもの。時間が経てば戻るのだし、ほとんどの人には関係ない』『不安を煽って、商売につなげている。けしからん』『たまも~るが水風呂に浮いていたら気持ち悪い』『睾丸に直接触れたものがあると考えただけで気持ち悪い』といった否定的意見もございます。
特にSNS上では否定的な意見ほどバズりやすい特性を持っているため、多くの視聴者の目に留まったのではないかと考えています」
「たまも~る」の発売を受けて、Xでは衛生上やマナーの観点から同商品の持ち込み禁止を発表するサウナも複数見られる。
その中の一つである「カプセルイン大塚」の担当者は、持ち込み禁止とした理由について次のように説明した。
「昨今のインバウンド増加の影響もあり、破損したスーツケースや大型荷物が敷地内・共用スペースに放置されたまま退館される事例が増えております。その都度、専門の廃棄業者を手配する必要があり、多額の処分費用が発生しているのが現状です。
また、サウナ休憩のお客様によるサウナハットや化粧品類のお忘れ物もほぼ毎日発生しており、同様に悩みの種となっております。
宿泊者様の不要物は多くが廃棄に至りますが、サウナ用品に関しては回収に来られる場合とそうでない場合があり、保管スペースの逼迫や管理負担が継続的に生じております。
特にサウナハットは、現在では高額な商品も多く流通しており、同じサウナーとして、なぜお忘れになるのか理解に苦しむこともございます。
一部Xのユーザー様に返信を入れさせていただいたのですが、シリコン商品以外にも上記を踏まえ、これ以上余計な忘れ物を増やしたくないという注意喚起も含まれております」

