ふらりと立ち寄った、久しぶりの店舗
その日の私は、ノーメイクにジーンズというごく普通の格好でした。特別なお出かけではなく、買い物ついでに寄っただけ。長年このブランドが好きで、新作が気になっていたのもあります。普段はオンラインで購入を済ませているため、お店に来ること自体がずいぶん久しぶりのことでした。ドアを開けた瞬間、きれいに並んだ商品たちに、やっぱり実物に囲まれるのはいいなと少し心が弾んだのを覚えています。
「お客様にはお似合いにならないかと……」
商品を見ていると、若い店員がそっと近づいてきました。「お客様、こちらは少しお若い方向けのラインですので、お客様にはお似合いにならないかと……」。丁寧な口調ではあったものの、その言葉の意味は明らかでした。私の見た目を見て、このブランドの客ではないと判断したのでしょう。正直チクリとしました。好きで何年も選び続けてきたブランドの店舗で、こんなふうに扱われるとは思っていなかったのです。
