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「幸せと利益は循環する」日本青年会議所と博報堂が挑む“生活者発想”のウェルビーイング経営

前野隆司教授が語る「ライフワークシナジー」とハラスメントのリスク

武蔵野大学 ウェルビーイング学部 学部長・教授 前野隆司氏

幸福学の第一人者、前野隆司教授(武蔵野大学)は、今回の試みが持つ「ライフワークシナジー(相乗効果)」の先進性を指摘しました。

「仕事と生活を分けて配分を考える『ワークライフバランス』は、すでに一つ前のパラダイム(枠組み)。これからは双方が高め合う時代の到来です。“生活者の視点”まで踏み込んだ今回の試みは、世界的に見ても非常に新しい」

一方で前野氏は、私生活への介入が「ハラスメント」と見なされる現代的なリスクにも釘を刺します。

「私生活に踏み込むことはハラスメントではないか、という風潮があるのも事実。しかし、私たちが目指すのは安易な公私混同ではありません。幸せな家庭生活と働き方の両立を認め合うことは、強制的な情報開示ではなく、信頼関係に基づき『ご家族は元気にされていますか?』と自然に声を掛け合えるような、本来の『思いやり』の輪を広げることなのです」 無駄の排除を優先するあまり失われつつある「人間本来の繋がり」を重視し、「誤解のないよう丁寧に進めることこそが、経営の核心である」と結びました。

日本発の「新経営モデル」を世界へ

質疑応答では、「幸せ」をいかに経営判断のKPI(重要業績評価指標)に落とし込むかという実務的な議論が交わされました。今後はセミナー開催や伴走支援を行い、10月の日本JC全国大会で成果を公表する予定とのことです。

日本青年会議所 経営デザイン委員会 委員長 伊原遼太氏

最後に、日本JCの伊原氏が「企業の成長戦略としてのウェルビーイングを全国へ広めていく」と決意を述べ、発表会を締めくくりました。

日本JCの「現場力」と博報堂の「知恵」の連携。「利益か幸せか」という古い二者択一を脱し、「幸せだからこそ稼げる」という新スタンダードが、今ここから始まろうとしています。

<取材・撮影・文/櫻井れき>

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