「休眠」という名の復活宣言
圧倒的なカリスマで人を惹きつけながら、自分がいなければ1日も維持できないほどに属人化された組織。ブレーキのない加速を続け、曲がれなくなれば自分ごと激突する。その圧倒的な力があったからこそ、NHK党という国政政党を築き上げた。
その反面、脆さも、強引さも、そして土壇場で放り出されたような形になってしまったこの結末も、すべては「立花孝志」という人間が持つ磁力の裏返しなのである。
「休眠」とは、いつか目覚めることを前提とした言葉でもある。
齊藤氏と浜田氏ら役員間の正義は激突し、信頼は砕け散ったかもしれない。しかし、その視線の先にあるのは、常に「立花孝志の帰還」という一点であることは変わらない。
最も疲弊しているのは、日々、NHK受信料について切実な不安を抱える人たちからの電話に応対し続けている現場のスタッフたちだろう。立花氏が逮捕され、党の看板が揺らぎ、責任の所在が曖昧な中で、彼らは今も矢面に立ち続けている。そして、NHK党が休眠したことで党の支持者たちは、立花氏の帰りを待ちながら、不安な日々を送っている。
勾留中の立花氏と接見した弁護士によれば、現在の立花氏は勾留生活においてパワーを溜めている状況だという。誰にも真似できない派手な打ち上げ花火を上げた男は、今、静かに再始動の時を待っている。
自らが生み出したこの「景色」を見て、勾留中の立花氏は一体、何を思うのか。そして、彼が再び外の空気を吸い、党を再起動させた時、NHK党はどのような姿で私たちの前に現れるのか。その答え合わせができる日は、まだわからない。
文/村上ゆかり

