4度のF1王者であるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、シーズン開幕前から今季の新レギュレーションについて声高に批判を展開してきた。この姿勢は開幕戦オーストラリアGPを終えてもなお変わっていない。
今年は、F1史上でも最大級とも言えるレギュレーションの大改革が行なわれ、シャシーとパワーユニットの両方が変更された。特にパワーユニットは、これまで以上に電動パワーへの依存度が高くなっている。
しかしその結果、エネルギーマネジメントが非常に重要な要素となり、ドライバーはストレート上でシフトダウンを行なうといった、これまでの常識では考えられないようなテクニックを使わなければならず、論争を呼んでいる。F1ドライバーの中でもフェルスタッペンは特に不満を表明しており、今季のF1マシンは「ステロイドを打った(=強化版の)フォーミュラE」だと表現していた。
批判をしているのはフェルスタッペンだけではない。マクラーレンのランド・ノリスも、開幕戦の序盤にドライバーたちが絶えずポジションを入れ替えるカオスな展開になったことについて、非常に危険だったと語っている。またハースのエステバン・オコンも、新世代のF1マシンは走らせるのが苦痛だと主張している。
フェルスタッペンは新規則への不満から、現在の契約が満了する2028年の時点でF1を離れる可能性も示唆している。彼は上記のような声がF1、そしてシリーズを統括するFIAに届くことを望んでいる。
「僕はレースが大好きだけど、我慢できることにも限界がある」とフェルスタッペンは言う。
「まあ、FIAやF1も耳を傾けてくれると思う。でも何らかの行動を起こしてほしい。だって、これを言っているのは僕だけじゃないんだ。多くの人が同じことを言っている」
「ドライバーにしろファンにしろ、僕たちはただこのスポーツにとってベストなものを望んでいるだけなんだ」
「批判がしたくて言っているわけじゃない。理由があるから批判しているんだ。僕たちはF1が文字通り“ステロイドを打ったF1”であってほしい。でも今日はそうではなかった」
フェルスタッペンは、シーズン中にも変更が行なわれることを期待している。ただ彼は開幕戦のフォーメーションラップの時点で既にバッテリーが枯渇していた頃から、「必要なのは小さな調整ではない」と警告した。
さらに引退の可能性について再び質問されると、フェルスタッペンはこう答えた。
「彼らが心配すべきなのはそこじゃなくて、ルールのことだ」
「僕は質問されたら自分の意見を言っている。何がF1にとってより良いと思うのかをね。僕はこのスポーツを大切に思っているし、レースが大好きだからこそ、もっと良いものになってほしいんだ」
「その結果どうなっていくかだね。今年の途中になったとしても、みんなにとってより楽しめるものになるよう、何か別の策が見つかることを期待している」
なおフェルスタッペンはレース前の木曜日の時点で、これらのレギュレーションにはすでに多くの資金と時間が投じられているため、「今さら変更するには少し遅すぎる」とも語っている。

