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厳しい自然と人の温かさ、滑りも心も“ととのう”野麦峠スキー場

滑ると自然とうまくなる

山をにぎわせる明るさを持つ、関西出身の面々

“修行の山”と知らずに迷い込んだ地元の大学生。山頂で景色を堪能していたところで声をかけた。昨年スノーボードを始めたばかりだが、滑り続けるうちに自然と上達。今では難しい斜面もスタイリッシュに滑り降りていく。短期間でも、自然とうまくなる。そんな環境であることは間違いないようだ。

空いていることと、コースの長さも魅力だと話す。平野歩夢選手を目標に、技を磨いている最中だという。「また絶対来ます」と笑顔を見せた。

木造の建物に温かみを感じる

午後2時、コースを下っていくと、レストハウスで「今日は31本」という声が聞こえてきた。朝から淡々と滑り続けてきた人たちが、そろそろ帰る支度を始める時間だ。
編み上げのブーツレースを、ゆっくり時間をかけてほどく様子から、それぞれが今日の滑りを静かに振り返っているように見えた。帰り際には「おつかれさま」と声を掛け合い、達成感とともに山を下りていく。

二人の姉妹の存在

修行者たちの胃袋を満たすのは、30年以上にわたり、スキー場中腹のレストラン「樹海」を切り盛りしてきた姉妹、愛子さんと梅子さん。二人の顔を見たさに通ってくる常連さんもいるほど、野麦峠を語るうえで欠かせない存在だ。

お姉さんの愛子さん(左)と、妹の愛子さん(右)

元気な「12番のお客様~!」という声に誘われてレストランに入る。まだ昼時で混み合う前だが、テンポの良い呼び声に、自然と動きが早まる。合間を見て、お姉さんの愛子さんに話を聞かせてもらった。

「昔は忙しすぎて、外の様子を見る暇もなかったけど、最近はやっぱり雪が少なくて、営業時間も短くなったよね」

常連さんの注文はだいたい覚えてしまっているそう
調理から提供までを、テキパキこなす

営業期間が短くなって困るとこぼしつつ、シーズン中はやはり忙しい毎日。休みの日に車で出かけるのが楽しみで、どこかで食事をしては料理の参考にしてきたそう。

そんな愛子さんが手がけるメニューの一番人気は「塩ラーメン」。テレビの取材でも取り上げられた、病みつきになる一品だ。

噛むほどに染み出すチャーシューの旨味を、塩が引き立てている

評判の手作りチャーシューは、愛子さんの担当。漬け込むタレの配合は企業秘密だが、決め手は子どもの頃から厚意にしている蔵の醤油だという。

一方、地元の野沢菜と赤カブの漬物は、妹の梅子さんの仕事。それぞれ60kgずつ仕込み、醤油を一度煮立ててから漬け込むという手間のかかる方法を守り続けている。塩漬けでは時間が経つと苦みが出てしまうが、醤油漬けは深い甘みに変わる。雪国の冬を乗り切る保存食の知恵が、そのまま生かされている。

ぬいぐるみ専門店でみつけたというお気に入りのウサギ

二人に会うため、週に2回、片道4時間をかけて愛知県から通う常連さんにも出会った。愛子さんのインタビューを、少し離れた場所からニコニコと見守っていた山田さんだ。野麦峠のマスコットでもあるウサギのぬいぐるみをヘルメットにつけた姿が印象的で、ゲレンデでも何度か見かけていた。

「野麦で滑る日のルーティーンは決まっているんです」と山田さん。
前日には、家族へのお土産として道の駅のジャンボメロンパンを予約。朝早くから昼まで滑走し、ランチは決まって食堂でとる。食後は山を下り、帰りにメロンパンを忘れず受け取って帰る。

「ここが一番居心地がいい」とも話す。

ここには、山田さんのような常連客が少なくない。

ボリューミーなメニューが並ぶ
信州名物「山賊焼き」を手軽に楽しめる“ノムチキ”

ベースのセンターハウス内レストランに、今季新しく登場した「修行メニュー」も気になるところ。

配信元: STEEP

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