2025年シーズン、マクラーレンの2人はチャンピオンを巡ってシーズンを通して争った。15戦終了時点ではオスカー・ピアストリが34ポイント差でリードしていたが、残り9レースでその勢いは失速し、最終的にはランド・ノリスがチャンピオンとなった。
このタイトル争いの最中、マクラーレン・レーシングのCEOであるザク・ブラウンはピアストリのファンから悪役として扱われた。チームオーダーの出し方や戦略ミスなどいくつかの出来事から、ブラウンCEOが”ノリスびいき”だと見られたのだ。
ピアストリの母国オーストラリアの政治家からも「ピアストリに不利な偏りがあり、彼のタイトルを奪った」という主張すら出る始末だった。ただブラウンCEOは、「情報不足で無知なものだ」とその批判を一蹴している。
マクラーレンとしては両ドライバーを平等に扱う「パパイヤ・ルール」の方針を堅持してきた。そして2026年シーズンもその意向は変わっていない。
ピアストリは新シーズンに向けて、ブラウンCEOが悪役のように扱われていることについて聞かれると、関係は良好だと返答。難しい瞬間はあっても、より関係が強固になったと話した。
「ザクとの関係はとても良いし、知り合ってから時間が経つほど強くなっていると思う。彼はとても楽しい人物で、チームにいてくれるのは良いことだ
ピアストリはそう語る。
「もちろん昨年は、必ずしもザクと僕の問題ではないんだけど、どのチームにもあるような難しい瞬間がチームとしてあった。しかしその経験を通して、関係はむしろ強くなったと思う」
そのためピアストリは、「ノリスの“セカンドドライバー”にならないためにチームオーダーをもっと拒否すべき」といった外野の声には、まったく耳を貸すつもりはない。
ピアストリはそういった行為が長期的に考えて損害になると、一貫して主張してきている。
またノリス側もチームオーダーを尊重している。その結果、2025年のチーム内タイトル争いは、異例なほど友好的な形で行なわれたと言えるだろう。
ピアストリは「常にチームにとって最善の利益のためにレースをする」と語る。
「同時に、自分自身の結果のためにレースする自由も常にあったと思う。確かにいくつかの場面では完璧な判断ではなかったかもしれない。だけど僕にとって重要なのは、そこに悪意は一度もなかったということだ」
「何を違う形でできたのか、何をもっと良くできたのか、多くのことを学んだ。でも僕が何かを証明する必要はない。反抗的な行動を取るつもりもまったくない」
「自分のチームに逆らうことほど、チャンピオンシップで勝てなくする手っ取り早い方法はないと思う。賢いやり方じゃないよ。とはいえ、今年は何をもっと良くできるのかについて話し合いを重ね、改善に取り組んできたのは確かだ」

