MotoGP日本GPで、2025年シーズンのタイトル獲得を決めたマルク・マルケス(ドゥカティ)。彼にとっては怪我を乗り越え、6年ぶりにMotoGP王者に返り咲いた瞬間だった。
日本GP決勝で2位となったことで、ランキング2番手のアレックス・マルケス(グレシーニ)とマルク・マルケスのポイント差が201点まで拡大。残り5戦で獲得可能な最大ポイント数は185点であるため、逆転は不可能となったのだ。
今季のマルク・マルケスが歴史的な強さを発揮していることは誰の目にも明らかだが、5戦を残しての戴冠は歴史的な記録だと言える。2002年に500ccクラスからMotoGPへと生まれ変わって以降の記録を振り返ってみよう。
2002 ブラジル 16戦中12戦目 バレンティーノ・ロッシ
2003 マレーシア 16戦中14戦目 バレンティーノ・ロッシ
2004 オーストラリア 16戦中15戦目 バレンティーノ・ロッシ
2005 マレーシア 17戦中13戦目 バレンティーノ・ロッシ
2006 17戦中17戦目 ニッキー・ヘイデン
2007 日本 18戦中15戦目 ケーシー・ストーナー
2008 日本 18戦中15戦目 バレンティーノ・ロッシ
2009 マレーシア 17戦中16戦目 バレンティーノ・ロッシ
2010 マレーシア18戦中15戦目 ホルヘ・ロレンソ
2011 オーストラリア 17戦中16戦目 ケーシー・ストーナー
2012 オーストラリア 18戦中17戦目 ホルヘ・ロレンソ
2013 バレンシア 18戦中18戦目 マルク・マルケス
2014 日本 18戦中15戦目 マルク・マルケス
2015 バレンシア 18戦中18戦目 ホルヘ・ロレンソ
2016 日本 18戦中15戦目 マルク・マルケス
2017バレンシア 18戦中18戦目 マルク・マルケス
2018 日本 18戦中15戦目 マルク・マルケス
2019 タイ 19戦中15戦目 マルク・マルケス
2020 バレンシア 14戦中13戦目ジョアン・ミル
2021 ミサノ (エミリア・ロマーニャGP)18戦中16戦目 ファビオ・クアルタラロ
2022 バレンシア 20戦中20戦目 フランチェスコ・バニャイヤ
2023 バレンシア 20戦中20戦目 フランチェスコ・バニャイヤ
2024 バルセロナ(ソリダリティGP)20戦中20戦目 ホルヘ・マルティン
2025 日本 22戦中17戦目 マルク・マルケス
これまではバレンティーノ・ロッシ(2002年と2005年)とマルク・マルケス自身(2019年)が、残り4戦でタイトル獲得という記録を保持していた。その記録をマルケスが破ることになった。
マルク・マルケスは2014年、2016年、2018年にも日本GPでタイトルを獲得しており、いずれも3戦を残しての勝利だった。また、ロッシ(2008年)、ケーシー・ストーナー(2007年)、ホルヘ・ロレンソ(2010年)も3戦を残してタイトルを獲得したことがある。
また結果として、MotoGPで3年連続で続いていた、最終戦でのタイトル決着という記録は途絶えることとなった。2022年にドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤはヤマハのファビオ・クアルタラロを破り、翌年はバニャイヤがプラマックのホルヘ・マルティンを下したが、2024年は僅差でマルティンがバニャイヤを打ち負かしていたのだ。
当然ながら、マルク・マルケスの今年の獲得ポイントも記録的なモノとなっている。彼は現時点で、541ポイントを稼いでいる。2023年以降、MotoGPにスプリントが導入され、1戦で獲得可能なポイントが25から37まで増えたことがポイント増加の大きな原因だが、バニャイヤは2023年に467ポイント、マルティンが508ポイントでチャンピオンに輝いたことを考えるとその圧倒的なパフォーマンスが浮き彫りとなる。
また、ランキング2番手のライダーとのポイント差もMotoGP時代最多となるかもしれない。マルク・マルケスは2019年にアンドレア・ドヴィツィオーゾに151ポイント差をつけたが、今年は前述の通り現時点ですでに201ポイント差の大量リード。シーズン終了までにその差がどれだけ開くかも注目のトピックだ。

