最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
脳トレ四択クイズ | Merkystyle
大映スター・若尾文子が「女は二度生まれる」で見せる愛らしさと妖艶さ、男性ファンを虜にしたトップ女優の魅力

大映スター・若尾文子が「女は二度生まれる」で見せる愛らしさと妖艶さ、男性ファンを虜にしたトップ女優の魅力

「女は二度生まれる」
「女は二度生まれる」 / (C)KADOKAWA 1961

昭和の名優をあまた輩出した大映映画。その歴史を彩ったスター女優の中でも、邦画ファンを惹きつけてやまないのが、18歳で銀幕デビューし、翌年の「十代の性典」(1953)で一躍知名度を上げた若尾文子だ。快活な美少女、不器用で奔放な芸者、情念をたたえた悪女など、作品ごとにガラリと異なる女性を演じた彼女は、大映お抱えの名監督たちのみならず、大映ファンの男性たちをも虜にした。BS12 トゥエルビ(BS222ch※全国無料)では2月10日(火)夜7時より、大映スター俳優の出演作を「大映映画特集」として放送する。ここでは若尾文子の愛らしさとエロスを堪能できる「女は二度生まれる 4Kデジタル修復版」(1961)を中心に、若尾の主演3作品をピックアップ。今なおレジェンド女優として存在感を放つ彼女の個性を深掘りしていく。

■名監督との出会いで秘めた多面性が開花

18歳で1952年に大映ニューフェイスとして銀幕デビューを果たした若尾文子。翌年、“若者の性”という大胆なテーマで話題を呼んだ「十代の性典」(1953)で高校生の少女を演じると、瑞々しくもどこか色っぽさを感じさせる演技で男性ファンを虜にした。

同年はお色気路線の映画への出演が続いたが、生来の美貌と稀有な演技の才を溝口健二監督などの巨匠たちに見い出され、演技派の大女優へと脱皮していった。

名だたる監督が若尾に与えた役柄はじつに様々だった。「最高殊勲夫人」(1959)では丁々発止の口ゲンカを繰り広げる活発な娘を演じたと思えば、「刺青」(1966)では背中に女郎蜘蛛の墨を入れられたのち、殺しも辞さない情念の世界へと身を投じる悪女を熱演。名監督との出会いは若尾の隠された魅力を引き出してゆく。

輝く美貌や色気をたたえた目元、健康的でありながら、時にむせるほどの官能を帯びる肢体、男性の心をくすぐるような少し鼻にかかった声。それも若尾の大きな魅力だが、真に彼女をスターたらしめたのは、多彩な女性像を自在に演じ分けるその表現の豊かさだ。作品ごとにまったく異なる人物像を立ち上げる若尾の演技は、今見ても鮮やかな印象を残す。

160本以上の映画に出演し、名だたる主演女優賞の五冠を二度達成した若尾。近年は映画やドラマから遠ざかっているが、ソフトバンクのCMで白戸家のおばあちゃん役を茶目っ気たっぷりに演じ、往年のファンにうれしい驚きをもたらしてくれた。
 「最高殊勲夫」
「最高殊勲夫」 / (C)KADOKAWA 1959


■芸者・小えんの無邪気さと色気が光る「女は二度生まれる」

1961年、キャリア9年の27歳となっていた若尾にとって「女は二度生まれる」は、誰もが認める演技派女優として評価を押し上げた一作である。当時の日本映画では、女性像が清純か妖艶かのどちらかに寄ることも多かったが、この作品で若尾が見せたのは、そのどちらにも収まらない人物像だった。

愛らしい少女のようでもあり、成熟した色香を持つ大人の女性のようでもあり――ここで若尾が演じた芸者・小えんは、彼女の持つ愛らしさと官能、軽やかさと哀愁を同時に見せる役柄として高く評価された。

偶然出会った大学生に淡い想いを寄せる純なところと、初心な青年に自分を好きかと尋ねてその気にさせる小悪魔のような顔を持つ小えん。一見すると性に奔放な悪女にも思えるが、本当は無邪気で不器用なだけで、気に入った男には体ごと好意をぶつけてしまう、そんな不器用な女性である。

その無邪気さに加えて、ふとした仕草に色気が匂い立つものだから、小えんに惚れる男は後を絶たない。浮気をして激怒され、カーテンにしがみついてさめざめと泣く姿。吸っていたタバコを男に手渡すしぐさ。顔を近づけて囁くときの妖艶な表情。なるほど、“芸なし”の芸者の小えんだが、客が後を絶たないわけである。とりわけ、男との情事の前に窓を閉めるしぐさは何とも色っぽく、若尾の美しい横顔も相まって、印象的な場面となっている。

BS12 トゥエルビ(BS222ch※全国無料)にて2月10日(火)夜7時より放送される「大映映画特集」では、若尾の主演作である「最高殊勲夫人4Kデジタル修復版」「刺青 4Kデジタル修復版」「女は二度生まれる 4Kデジタル修復版」など大映映画8作品を放送。これを機に、若尾の演じ分けの妙と匂い立つエロスを味わい尽くしてもらいたい。

◆文=帆刈理恵(スタジオエクレア)
「女は二度生まれる」
「女は二度生まれる」 / (C)KADOKAWA 1961

あなたにおすすめ