大学と地域がつながるフェアトレードの取り組み

今回の授賞式のあとには、千葉市の神谷俊一市長との意見交換の時間も設けられました。フェアトレードの取り組みをどのように広げていくべきか、地域全体で考える場となったようです。
神谷市長からは、フェアトレードを推進していくためには行政だけでなく地域全体で取り組んでいくことが重要だという考えが示されました。千葉市でもフェアトレードの推進に取り組んでおり、今後どのように活動を広げ、フェアトレードタウンの認定を目指していくべきかについて意見が交わされました。
これに対して小藤さんは、これまで活動を続けてきた中で感じてきた課題についても率直に語りました。フェアトレードの認知度はまだ十分とはいえず、特に購買行動を担う大人世代へ理解を広げる難しさを感じてきたといいます。
そのため、子ども向けの絵本制作などを通して、子どもから保護者へと関心が広がるような工夫を行ってきたことを紹介しました。また、千葉市がフェアトレードタウンとして認定されることは、市民の誇りにもつながり、行動を変えるきっかけになるのではないかという考えも示しました。
学生の視点から語られる率直な意見に対し、市長も市民一人ひとりの行動を変えていくことの難しさに触れながら、呼びかけるだけではなく、行動のきっかけをつくることが大切だと応じました。大学での学びや学生の活動が、地域社会の課題を考える場につながっていることを感じさせる意見交換となったようです。
4年間の取り組みが評価 千葉市大学市長賞を受賞

こうした活動が評価され、小藤さんは「令和7年度 千葉市大学市長賞」を受賞しました。授賞式は2026年3月4日、千葉市役所で行われ、神谷俊一市長から賞状が授与されました。
この賞は、千葉市のまちづくりや地域の活性化に貢献した市内の大学生や短期大学生を表彰する制度です。学生のまちづくりへの参加意欲を高めること、そして大学を通じて地域社会に貢献する人材の育成を目的として、2015年度に創設されました。授賞式は毎年3月ごろに行われ、市長との意見交換の場も設けられています。
令和7年度は、市内の大学から12名の学生が選ばれ、そのうちの一人として千葉大学から小藤さんが受賞しました。フェアトレードの普及活動やSDGsに関する啓発活動を学生主体で進め、大学や地域と連携しながら取り組みを続けてきた点が評価されたとされています。
大学生活の中で続けてきた活動が、地域社会への貢献として形になり、こうして表彰につながった今回の受賞。学生の取り組みが地域の取り組みと結びつき、社会の中で評価されていく様子は、大学での学びの可能性を感じさせてくれる出来事ともいえそうです。
