フェラーリのルイス・ハミルトンは、アフリカ大陸でのF1グランプリ復活に向けて動いており、実現するまでしばらく引退を待ちたいと宣言した。
F1は1993年の南アフリカGP以来、アフリカ大陸でのレースを行なっていない。それまで南アフリカGPを開催していたキャラミの新オーナーが、サーキット運営で利益を上げたいと考えたことから、F1のカレンダーから消えたようだ。
南アフリカ以外では、1958年にモロッコでレースを開催しているのみだ。
F1のカレンダーがますます長くなり、現在では記録的な24戦にまで達している。F1はアフリカを除く居住可能な大陸すべてを訪問しており、状況がいつ変化するかはまだ不明であることから、この問題にスポットが当たっている。
「(アフリカ大陸で)グランプリを開催することも、レースに出場することもないまま、このスポーツを辞めたくはない。いつになるのかと彼らに問いかけている。彼らは具体的な日程を設定しているが、僕は『くそっ、時間がない』と思っている」
41歳のハミルトンはそう語った。
「だからそれが実現するまで、しばらくここにいるつもりだ。僕が半分アフリカ人であることを考えるとそれは素晴らしいことだからだ」
「僕の家族のルーツは、トーゴやベナン、セネガル、ナイジェリアなどいくつかの異なる場所にある、昨年はベナンを訪れたんだ。だからその地域を僕は本当に誇りに思っている。世界で最も美しい場所だと思うんだ」
ハミルトンはこれまで長い間F1にアフリカに戻るよう訴えてきたが、財政的な要件やFIAグレード1のサーキットが必要であることを考慮すると、どの国が実際にカレンダーに参加できるかが問題だと付け加えた。
その中で、南アフリカは明らかに一歩抜けた存在であり、F1復帰に向けた交渉は継続されている。2024年の復帰に向けて最も交渉が活発だったものの、ウクライナ侵攻後にロシアに武器を供給していたとの非難を受けて決裂した。
しかし2025年半ば、キャラミを3年以内にFIAグレード1に昇格させるという計画が承認され、再び注目が集まったが、グランプリ開催の可能性をめぐる入札プロセスが混乱を極めたため、公式復帰はまだ初期段階にある。
別の選択肢はルワンダだ。政府関係者は2024年にF1幹部と会談し、正式に立候補を発表したが、協議が長引き沈静化。2025年初頭には、コンゴ民主共和国が、地域紛争を理由にF1に対しルワンダへの訪問を控えるよう警告した。
「この6年間、いや7年間くらい、僕はグランプリを実現するために陰で戦ってきた。実際はもっと長いかもしれない」
そうハミルトンは付け加えた。
「そこで関係者と話し合って、なぜアフリカには進出していないのかと問いかけた。他の大陸にはすべて進出しているのに、なぜアフリカには進出していないのか? 彼らが本当に努力しているのは分かっている。これまでも様々な国を訪れてきたはずだ」
「これまでで一番楽しかったのは、ケニアだ。ケニアでグランプリが開催されるとは思っていないけど、特にルワンダは素晴らしかった。この2つの国は、自分が住んでみたいと思える場所だった。そして南アフリカ。この2つは、僕たちが訪れる可能性のある良い場所だと思う」
先月に行なわれたF1のステファノ・ドメニカリCEOとのメディアラウンドテーブルでも、この話題は取り上げられた。アフリカだけではなくカレンダーに新たに加わる国々について質問されたドメニカリは、次のように答えた。
「それ(アフリカ開催)が実現したとしても、短期的なモノではないだろう。ゼロから何かを構築するには適切な時間が必要だ」
「だから、これらのことは2029年以降に実現する可能性があると思う。他の契約の満了時期もあるので、状況は変化している」
「質の問題を抱えている今、今後の方向性を決定できるというのは非常に前向きなことだ。もちろん、開催数を増やしたくないので、正しい決断を下すことに注力していく。だから取り組む必要はあるが、2029年より前に実現することはないだろう」
F1ではアフリカでのレースは開催されていないが、WRC(世界ラリー選手権)ではサファリラリーがケニアで開催されており、フォーミュラEは2023年にケープタウンでレースを実施している。

