学校給食の再現レシピが高く評価されていた料理YouTube「あおいの給食室in沖縄」の管理栄養士・あおいさんが、思わぬ騒動の渦中に置かれている。自身が有料で販売していたレシピと「ほぼ同一」とみられる内容が、企業のレシピとして公開されていたとして、SNSで問題提起したのだ。
精神的ショックを受けたとしてチャンネル終了を発表し、「残念すぎる」「料理発信者が守られないのか」との声が広がっている。
料理レシピをめぐるトラブルには、法律上のグレーゾーンがある。一般的に材料や分量、作り方といった調理手順は「アイデア」とみなされるため、著作権の保護対象になりにくいとされている。そのため内容が似ていたとしても、文章を丸ごとコピーしたり写真を無断使用したりしない限り、違法とは言い切れないケースが多いのが実情だ。
こうした「レシピ模倣」は、以前から料理サイトで指摘されてきた。とりわけユーザー投稿型サービスのクックパッドでは、人気の高いレシピを参考にした「そっくり投稿」が増えやすい。材料や分量、手順まで酷似したレシピが並ぶことは珍しくなく、検索結果に似た料理がズラリと並ぶことから「どれを信じればいいのか分からない」と困惑してしまうのだ。
クックパッドはかつて、家庭料理サイトの代名詞として圧倒的な人気を誇ったが、近年は利用者減少が指摘されている。その理由として、似たレシピが増えすぎたことによる「情報の信頼性低下」を挙げるユーザーは少なくない。
さらに最近はYouTubeやTikTokなど、動画レシピの需要が急速に高まった。料理の作り方を「読む」より「見る」時代になりつつあるわけだ。
今回の騒動は、料理レシピが簡単に共有されるSNS時代の難しさを象徴する出来事。そして同時に、レシピサイトが抱えてきた「模倣問題」を改めて浮き彫りにしたと言えるだろう。

