10年分の重さ
ピザの空き箱が積み重なったリビングで、ふと我に返りました。妻は10年間、これを毎日やっていたのだと。しかも仕事と並行して、文句も言わずに。「家事なんて誰でもできる」あのとき軽々しく口にした自分を殴りたくなりました。誰でもできることではなかった。毎日続けること自体が、途方もない忍耐と技術の積み重ねだったのです。
そして...
1週間が経った夜、妻が帰ってきた時、僕はソファにエプロン姿のままぐったりともたれ込んでいました。立ち上がる気力もありませんでした。目が合った瞬間、「ごめん」という言葉が自然と口から出ていました。続けて「毎日これをやってたんだな。仕事もしながら」とうつむきながら言いました。妻は怒ることなく、微笑んでくれました。あの笑顔を見て、情けなさと感謝が同時にこみ上げてきたのを覚えています。
(30代男性・会社員)
本記事は、読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
