男子テニスツアーのマスターズ1000シリーズ「BNPパリバ・オープン」(3月4日~15日/アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート)は大会7日目の現地10日にシングルス4回戦が行なわれ、四大大会4勝を誇る世界ランキング2位の24歳ヤニック・シナー(イタリア)と、弱冠19歳でツアー2勝を挙げている同35位のジョアオ・フォンセカ(ブラジル)による初対決が実現。シナーが7-6(6)、7-6(4)で競り勝ち、2年ぶり3度目のベスト8進出を決めた。
大きな注目を集めた若きスター同士の対決は、満員の観衆が見守る中、その期待に十分応える内容となった。強打が飛び交うスリリングな攻防の末、勝負どころで強さを発揮したシナーが2時間1分で勝利。第1セットのタイブレークでは3-6と3本のセットポイントを握られながらも逆転し、第2セットでもこの日2度目のタイブレークを制して熱戦を物にした。
オンコートインタビューでシナーは試合内容を振り返りつつ、終始力強いパフォーマンスを見せた19歳の印象についてコメント。その長所を以下のように挙げて、惜しみない称賛を送った。
「ジョアオは信じられない選手で、素晴らしい才能の持ち主。フォアハンド、バックハンド共に本当にパワフルなショットを打てるし、良いサービスもある。今日はできるだけアグレッシブにプレーすることが鍵になると思っていた。第2セット終盤では少し強度を落としてしまったけど、彼も本当に素晴らしいテニスをしていた。会場の雰囲気も最高だったから、今日の試合にはとても満足している」
シナーは今大会を含め、24年以降に出場したATPマスターズ1000の12大会のうち11大会で8強入り。またこの日の勝利が同カテゴリー大会通算97勝目となり、イタリア人選手最多の96勝で並んでいたファビオ・フォニーニ(元9位/96勝)を抜いて単独トップに立った。
一方のフォンセカは敗れはしたものの、四大大会に次ぐグレードのマスターズで初のベスト16に進出。第1セットを取り切れていれば、という展開だっただけに悔しさの残る敗戦となったが、世界2位を相手に互角に戦えたことには大きな手応えを得た様子だ。
「改善に向けて取り組むべきことがたくさんあるし、僕にはまだまだ多くの経験が必要」としつつ、「レベルの差はそれほど大きくないとわかったから、今日の自分のプレーには満足している」と語った。
シナーの準々決勝の相手は、フォンセカと共に将来を嘱望されている第25シードの20歳ラーナー・ティエン(アメリカ/現27位)。両者は昨年9月の「中国オープン」(ハード/ATP500)決勝で1度だけ対戦しており、この時はシナーが6-2、6-2で完勝していた。今回も24歳が意地を見せるのか、それとも20歳が雪辱を果たすのか、注目の一戦となる。
文●中村光佑
【動画】BNPパリバ・オープン4回戦、注目のシナーvsフォンセカ初対決ハイライト!
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