日常の中にひそむ、読めそうで読めないあの漢字。
でも、読み方や意味を知ると、ぐっとその言葉が好きになる。
今回は、「虫(むしへん)」に、「知(ち)」と「朱(しゅ)」にが組み合わさった生き物です。
害虫を食べてくれる「家の守り神」として大切にする風習もある、あの身近な存在です。
この漢字、あなたは読めますか?
さて、正解は…
【難読漢字よもやま話】アーカイブ
正解は「くも」です。
【蜘蛛の語源と漢字の由来】
「蜘蛛(くも)」は、クモ形綱クモ目に属する節足動物の総称です。漢字の「蜘蛛」には、その習性が深く関係しています。
「知」は、クモが網を張って獲物を待つ様子が、まるで「知恵を働かせて罠を仕掛けている」ように見えることからこの字が当てられました。「朱」は、一説にはクモの体が丸く、かつては朱色や目立つ色のものが印象的だったことに由来すると言われています。
また、「クモ」という呼び名の語源には諸説存在します。糸を出すことから「組む(くむ)」が転じたという説や、雲のように網を広げることから「雲(くも)」、あるいは網に獲物が籠る(こもる)ことから「籠もる(こもる)」が変化したという説など、その生態に紐付いたものばかりです。
【蜘蛛(くも)のトリビア】
●「虫」ではない?
昆虫の足は6本ですが、クモの足は8本あります。生物学上、クモはエビやカニに近い節足動物の一種であり、「昆虫」の仲間には分類されません。
●「糸」は鋼鉄よりも強い
クモの糸は同じ太さの鋼鉄に匹敵する強度を持ち、ナイロンのように伸縮性があります。この強靭な特性を活かした「合成クモ糸」の研究は、次世代の素材として注目されています。
●網を張らないクモも多い
ハエトリグモやアシダカグモのように、網を張らずに歩き回って直接獲物を捕らえる「徘徊性」のクモもたくさんいます。網を張るクモは全体の一部です。
●「朝のクモ」と「夜のクモ」
日本では古くから「朝のクモは縁起が良い(殺してはいけない)」「夜のクモは縁起が悪い(泥棒が入る)」という言い伝えがあります。朝は天気が良くなる予兆とされていたためです。
●「アシダカグモ」は軍曹?
家の中に現れる巨大なアシダカグモは、ゴキブリの天敵です。その圧倒的な狩りの能力から、ネット上では敬意を込めて「アシダカ軍曹」と呼ばれています。
