3月13日から開催されるF1第2戦中国で、フェラーリは「180度回転式リヤウイング」を実戦投入する。
2026年からF1に新たに投入されたアクティブエアロ。これにより、前後のウイングが可動するようになり、コーナー区間ではダウンフォースを稼ぎ、ストレートでは空気抵抗を減らす形となった。
そのうちリヤウイングに関して言えば、昨年まで使われていたDRSに近いものだ。しかしフェラーリはそのリヤウイングの可動方法で新機軸を打ち出し、ライバルを驚かせた。バーレーンでのテストで使われたこのリヤウイングは、フラップを”180度回転”させるもので、日本では親みを込めて”くるりんぱ”と呼ばれることもある。
フェラーリは開幕戦ではごく一般的な仕様のリヤウイングを使ったが、第2戦中国GPではこのくりしんぱウイングを実戦投入することを予定している。
このデザインから何らかの利点や学びを得たかと問われたルイス・ハミルトンは、次のように語った。
「特に何かがあるとは思わない。あのウイングでは丸1日ほどテストを行なったから、必要なことはやったと思う」
「必要な走行はすべてできたし、チームにはとても感謝している。実際にはもっと後の段階で導入される予定だったものだからね。それでもチームは本当に一生懸命に開発して、ここに持ち込めるようにしてくれた」
「僕にとっては、チームが戦っていること、前へ進もうとしていること、追い上げようとしていることを見るのが、本当に素晴らしいことなんだ。ファクトリーの皆は残業もしてアップグレードを持ち込もうとしてくれている。それがこの戦いの本質なんだ」
「去年はチームがそういうモードで動く本来のポテンシャルを見ることができなかった。なぜなら今年のマシン開発に集中していたからだ。それから、このウイングに公式な名前があるのかも分からない。誰かが”マカレナ”、と言っていたけどナゼなのかはわからないよ」
なお、このウイングのもたらすメリットについては議論の的となっている。フェラーリが主に目指しているのは、コーナリング時にどう最大ダウンフォースを生み出すのか、そしていかにして空気抵抗を減らすのかある。
ハミルトンは新ウイングそういったの点について改めて訊かれたが、メリットについては明確な答えは示さなかった。
「いや、残念だけど同じような感じだったよ。バックミラーで動くのが見えるんだ」
「だから、ここでどんな働きをするのかを見るのを楽しみにしている」
新リヤウイングはともかく、フェラーリとしては2026年シーズンは順調なスタートを切った。開幕戦ではシャルル・ルクレールが3位、ハミルトンが4位を確保し、メルセデスに次ぐ位置を占めた。レース中には1-2体制となるシーンもあった。
ただメルセデスは、予選では圧倒的な強さを発揮。まだまだフェラーリは、差をつけられていると見る向きもある。ハミルトンはそのメルセデスについて、電気エネルギーへの依存度が高まる中で、優れたバッテリーマネジメントで優位に立っていると指摘する。
メルセデスに追いつき2026年タイトル争いに加わるための鍵は何かと問われると、ハミルトンはこう答えた。
「それは本当に開発次第だと思う」
「今はどのチームにとっても開発ペースがかなり速い。だから次の数レースで誰がアップグレードを持ち込むのかを見るのは興味深いよ」
「彼らには大きなアドバンテージがある。予選ではコンマ8秒くらい差があったし、レースでもクリーンエアではコンマ4〜5秒くらいの差だったと思う。これは本当に大きいギャップだ」
「だから今後の開発競争が本当に面白くなると思う。僕たちは彼らに追いつこうとするし、追いつけると信じている。ただ、それが確実に実現するとは言えないけれどね」

