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『ばけばけ』母親役の池脇千鶴に何が? 美少女デビューから「演技派」へ、驚きの変身

『ばけばけ』母親役の池脇千鶴に何が? 美少女デビューから「演技派」へ、驚きの変身

大人の女の魅力を発揮したR15映画『そこのみにて光輝く』

 池脇千鶴さんは事前に脚本を読み、気に入った作品にしか出演しないため、TVドラマなどに出ずっぱりというわけではありません。そのため、「ツチノコ女優」と自称しています。

 30代になった池脇さんが大人の女としての魅力をフル発揮したのが、呉美保監督が撮ったR15映画『そこのみにて光輝く』(2014年)でした。綾野剛さん、菅田将暉さんらと共演しています。ジョゼとはまったく違う雰囲気を醸し出しており、黒いキャミソール姿がゾクっとさせます。

 函館を舞台にした『そこのみにて光輝く』の池脇さんは、昼は水産加工場で働き、夜はバーで体を売る千夏を演じています。寝たきりの父親をはじめとする一家を支える、薄幸の女性役です。セクシーさと母性を感じさせるこの難役を見事に演じ、毎日映画コンクールなど多くの映画賞に輝いています。

高齢バーに勤める新人ホステスを演じた『その女、ジルバ』

 40代になった池脇さんは、9年ぶりに連続ドラマに主演しました。東海テレビ制作、フジテレビ系列で2021年に放映された深夜ドラマ『その女、ジルバ』です。高齢バーで働き始める新人ホステス「あらら」に扮し、草笛光子さん、中尾ミエさんら大ベテラン女優たちと人間味たっぷりな大人のドラマを演じてみせました

 デミ・ムーア主演のホラー映画『サブスタンス』が今年は大きな話題になりましたが、俳優ならずとも誰しも「いつまでも若々しく見られたい」と思うものでしょう。その点、池脇さんは実年齢に合わせた役を選び、役に合わせての体重の増減や老けメイクを拒むこともありません。監督の演出に応え、作品の世界に溶け込むことを第一に考えていています。

 ミュージシャンたちの間でリスペクトされているミュージシャンは、「ミュージシャンズ・ミュージシャン」と呼ばれます。さまざまな役で作品世界を支えている池脇さんを見ていると、「アクターズ?アクター」と呼びたくなります。

 娘役の高石あかりさんも、主演映画『ベイビーわるきゅーれ』(2021年)ではコミカルな顔とシリアスな顔を演じ分け、アクションシーンにも挑むなど多彩な才能を披露しています。その母親を演じる池脇千鶴さんの演技キャリアも知ると、これから本格化する「ばけばけ」親子の物語がより深く楽しめるのではないでしょうか。

※高石あかりの「高」は、はしごだかです。

配信元: マグミクス

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