【欲のままに生きる男が唯一信じているのは】
マーティは自分がいちばん大切なので、自分の身が危険になると不倫中のレイチェルに助けを求めて振り回し、挙げ句の果てに彼女はマーティの子を妊娠してしまいます。
それでもマーティの頭の中は、イギリスの世界選手権でマーティをくだした日本の卓球選手・エンドウ(川口功人さん)に勝利して世界一になることでいっぱい。そのためには悪知恵を駆使して人をだましたり裏切ったりする行為を繰り返すことなんて平気なんです。
しかし、そんな彼でも卓球には誠実。対戦相手を傷つけることなく、ちゃんと闘って、ちゃんと勝ちたいと思っているのではないかと。世界一の男になりたいという単純な願望を叶えてくれるのが卓球。だから卓球だけは裏切れないのかな……。
【クズ男の人生を秀逸なエンタメにしたティモシー】
絶対に関わりたくない男 マーティ・シュプリームですが、彼の人生が腹立たしくも興味深くハラハラしながら見てしまうのは、ティモシー主演であることが大きいかと。
やはりクズ男を演じてもオーラがあるし、せっかちでせわしなく動き回る姿はユニーク。
また、ティモシーは7年間もかけて卓球を習得しただけあって、試合のシーンではティモシーの卓球技に驚きっぱなし。エンドウとの試合は本当にエキサイティングで素晴らしかったです。細部にわたるまで役の性質をきちんと吸収して、マーティとして生きたティモシーは最高のクズ男でしたよ!
日本でロケされたシーンがあったり、川口功人選手(トヨタ自動車所属)がライバル役で出演するなど、日本に関わりがあることもちょっとうれしい本作。卓球チャンピオンに人生を賭けた男の生き様。ダメすぎてまったく参考にはなりませんが、反面教師として、またなにより映画として見るには最高! ぜひ劇場で楽しんでほしいです。
執筆:斎藤香(c)Pouch
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『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』
2026年3月13日より全国ロードショー
監督・脚本:ジョシュ・サフディ
出演:ティモシー・シャラメ、グウィネス・パルトロウ、オデッサ・アザイオン、ケビン・オレアリ―、タイラー・オコンマ

