一部の熱狂的な支持者が選挙の敗北を素直に認めず、「不正選挙だ」
また、党の姿勢が極端になりすぎたことは、自壊の大きな原因である。大石晃子共同代表を党の顔にして選挙戦に挑んだが、党の勢いが落ちていく中で、本来であれば他党と柔軟に協力し、現実的な路線を探るべきであった。しかし、れいわ新選組は独自の純粋さを求めすぎた。
一部の熱狂的な支持者が選挙の敗北を素直に認めず、「不正選挙だ」と主張するなど、陰謀論に走る傾向すら見られた。党としても「妥協は悪である」というゼロか百かの極端な思考から抜け出すことができず、穏健な普通の有権者をさらに遠ざけてしまった。
資金も組織力も足りない中で、孤立無援のまま戦略的な選挙戦を行うことができず、結果として自らの手で議席を失うことになったのである。
れいわ新選組の崩壊は、決して一つの不運な出来事がもたらしたものではない。
「外部からの侵食」と「内部からの崩壊」
不満を抱える有権者の心を、「外国人排除」などのわかりやすい本音で刺激し、強い組織力で取り込んだ参政党に支持者を奪われたこと。そして、山本代表という一人のカリスマに頼りすぎ、民主的な組織を作れず、極端な方向へ走って自ら崩れていったこと。この「外部からの浸食」と「内部からの崩壊」が同時に起こった必然的な結果である。
理想を語るだけでは政治の現実に勝てず、組織としての強さを持たなければ政党は生き残れないということを、この崩壊劇は示している。
経済的困窮層の怒りを代弁することで勢力を拡大したが、組織としての足腰を鍛えることを怠り、内実が伴わないまま「純化」という名の排他性に突き進んでしまった。より過激な言説と強固な組織を備えた参政党に支持層を奪われ、象徴を失うことで自壊したその姿は、熱狂にのみ依拠するポピュリズムがいかに脆いかを物語っている。
地に足のついた組織論と、理想を現実化するための柔軟な戦略を持たない勢力は、どれほど高邁な理想を掲げようとも、政治の荒波の中で淘汰される運命にある。
文/小倉健一 写真/集英社オンライン

