F1が2026年から導入した新マシンについて、ウイリアムズのジェームス・ボウルズ代表はエネルギー不足を解消するための解決策5つが話し合われていると明かした。
新レギュレーションでは内燃エンジンと電動パワーの出力比が1:1となった。電気エネルギーへの依存が強まった今季のマシンだが、バッテリー容量は昨年までと変わっていないため、ドライバーは1周の中で妥協しながらの走りとなっている。
先日行なわれた開幕戦オーストラリアGPでもこの問題は顕著で、ドライバーがアクセルを開けているにもかかわらず、回生を行なうことで、結果的にマシンが減速するようなシーンも頻繁に見られていた。
ドライバー側からは改善を求める声も出ている。ただ、シーズン途中で何ができるのかははっきりしていない。例えばレッドブルのマックス・フェルスタッペンは、すでに2026年のレギュレーションに多くのリソースが費やされているため、今から変更するのは遅すぎる可能性もあると述べていた。
しかしボウルズ代表は、複数の対策が検討されていると明かし、関係者が協力して解決策を見つけられると自信を示している。
「バーレーンではコース脇に立って見てみたが、2026年のマシンもF1マシンであり、我々は今もF1のレースを戦っている。それは事実だ」
「では我々は改善できるのか? もちろんできる。バーレーンに行く前、我々全員がこう言っていた。『今の状態は理想ではない。しかし何を変えれば良くなるのかはまだ分からない』とね」
「だからまずはこのスプリントを含む2戦をやってみて、その後でルールを調整するべきだという考えだった」
「今は完璧な状態かと言われれば、その確信は持てていない。我々は少しエネルギー不足のように思える。だが、ここ(オーストラリアGP)はエネルギー面では最悪のコースでトップ3に入るということも忘れるべきではない」
「それでも、この状態がスポーツとして見せたい姿かと言えば違う。もう少し良い状態にしたいと思っている」
「そして4~5つの提案を現在検討している。これから数レースを見て、何が機能して何が機能しないかを確認していく。今後に注目して欲しい。スポーツとして我々はきっと協力して正しい形で改善していくはずだ」
オーストラリアGPではいくつかの改善のアイデアも浮上していた。ひとつはスーパークリッピングの回生量を250kWから350kWへ増やすという案だ。スーパークリッピングはマシンがフルスロットルで走っているときに発生するエネルギーの一部を後輪ではなくバッテリーに回すことを指していて、これは最高速は犠牲になるがドライバーがブレーキングゾーン前でリフト&コーストをする必要を減らす効果がある。
ボウルズ代表は、近い将来導入される変更で実際に改善効果を生み出すことは可能だと考えているが、まずは次の中国GPと日本GPの2戦でマシンがどのように機能するかを見ることが重要だと強調した。
「内燃エンジン(ICE)に関してもできることはある。問題は、これらの対策をどれほど極端な形で進めたいのかという点だ」
「最悪なのは、変更して状況をさらに悪くしてしまうことだ。だから我々は、スポーツに確実にポジティブな影響を与えることを確認する必要がある。そしてそれを実現する方法は存在する」
「それで十分なのか? さっき言ったように、ここオーストラリアはエネルギー面で最悪の3つのサーキットのひとつだ。中国でも同じくらい悪い可能性がある。そこでどうなるかを見たい。しかし例えば、鈴鹿ではさほど悪くはならないだろう。我々としては自分たちが提供しているモノが、最終的にスポーツとして観て楽しめるものになるよう努力するだけだ」
「複雑にしすぎたのか? と言われればイエスだ。率直に言ってね。だが私はこれがF1という優れたプロダクトだと今でも思っている」

