
俳優の森田望智が「第49回日本アカデミー賞」で最優秀助演女優賞を受賞。3月13日に都内で開催された授賞式に登壇し、喜びを語った。優秀助演女優賞を受賞したのは、森田の他、「TOKYOタクシー」の蒼井優、「国宝」の高畑充希と寺島しのぶ、森七菜。
■役と向き合い理解を深めた半年間
「ナイトフラワー」で総合格闘家を演じた森田は「運動神経がいいわけではなく、練習期間を長めに取っていただいて。でも、やっていく中でどうしても闘う気持ちが全然分からず、『どうやったら役になれるんだろう?』とずっと模索していた半年間だったなと思います」と述懐。
そして、「闘っているうちに、だんだん(演じた)多摩恵ちゃんが『闘うんじゃなくて、生きるために格闘技をしているんだな』と思えたのは、半年間という期間を役に当てていける時間を作ってくださったおかげだなと思います」とにっこり。
また、最後の試合のシーンについて「すごく疲れました(笑)。2、3日間で撮ったんですけれども、内田(英治)監督が横で『もっともっと野性的に』という悪魔のささやきのような声を耳元で聴きながら、『まだやんなきゃ、やんなきゃ。頑張るぞ』と奮い立たせながらやっていました」と振り返った。
さらに、共演した北川景子について「本当にお優しい方で、いつもお母さんのように私の体を気遣ってくれて。『食べているの? 大丈夫?』『けがはない?』とか、紅茶とか入浴剤とかたくさんくださって、本当に温かくて! でも、お芝居となるとスイッチの入る方で、(合間は)笑っていらっしゃるのに、本番と同時にバーッて涙を流されて、(本番が終わると)またケラケラしてらっしゃって。本当にその瞬発力と、(オフでの)その場で役を作らずに自然体でいられる姿に、本当にすごいなって圧倒されていた撮影期間でした」と告白。

■まだ見ぬ未来の登壇者に向けてメッセージを送る
その後、最優秀助演女優賞の発表を受け、プレゼンターの吉岡里帆からブロンズを受け取った森田は「ありがとうございます。えっと…、あの…、信じられない気持ちで…」と戸惑いを見せる。
「私、大学生の頃に、本当にオーディションに受からず仕事がなく、みんなが就職活動をしていく年で、『私もそろそろ今年でお芝居はやめた方がいいのかな』と思っている年の日本アカデミー賞で、蒼井優さんが『彼女がその名を知らない鳥たち』(2017年)という作品で賞を取っていらして、その檀上で『映画って本当にいいものですてきなものだから、ぜひ映画界に来てください』というところを私は画面越しに見ていて、『絶対に行けないけど、行きたいな。もうちょっと頑張ってみようかな』と背中を押された一人でした。なので、今日隣に蒼井さんがいたのも信じられない気持ちですし、『諦めなくてありがとう』とあの時の自分に言ってあげたいなと思います」と明かした。
加えて、「本当にできないところからスタートして、でも内田(監督)さんがずっと信じてくださって、隣で(北川)景子さんが私にも光を分けてくださっているような感じで、全ての『ナイトフラワー』チームの皆さんのおかげで、こんなすてきな景色を見させていただいたと思っております。本当にありがとうございます。そして、テレビ越しでお芝居にめげそうになっている方がもしいたら、少し背中を押してあげられるような日になっていたらいいなと思います」とコメントした。
◆取材・文=原田健


