●父からもらった ロレックスの腕時計
台湾からの留学生として来日する際、お父様から「もし生活費に困ったら売りなさい。その代わり、ちゃんと学位を取って帰るように」と言われ譲り受けた。当時の日本は台湾に比べて物価が高く、留学にはコストがかかった。しかし、ロレックスの腕時計は心の支えになった。今でも大事にしているという。お父様は20年前に亡くなって、結果的に形見の品にもなった。
心に響く人生の匠たち
「千人回峰」というタイトルは、比叡山の峰々を千日かけて駆け巡り、悟りを開く天台宗の荒行「千日回峰」から拝借したものです。千人の方々とお会いして、その哲学・行動の深淵に触れたいと願い、この連載を続けています。
「人ありて我あり」は、私の座右の銘です。人は夢と希望がある限り、前に進むことができると考えています。中学生の頃から私を捕らえて放さないテーマ「人とはなんぞや」を掲げながら「千人回峰」に臨み、千通りの「人とはなんぞや」がみえたとき、「人ありて我あり」の「人」が私のなかでさらに昇華されるのではないか、と考えています。
奥田喜久男(週刊BCN 創刊編集長)
<1000分の第380回(上)>
※編注:文中に登場する企業名は敬称を省略しました。

