今季から、スーパーGT・GT300クラスで自社製のフェアレディZを2台走らせるGAINER。先日の岡山公式テストでは、ANEST IWATA Racingの26号車だけの参加であり、製作中とされていたGAINERの11号車は姿を現さなかったが、富士公式テストには無事2台が揃い踏みとなった。
2024年から2シーズンに渡ってオリジナルのZで戦ってきたGAINER。その個体は今季からANEST IWATAが使用することになり、彼らは11号車Zの新規製作を進めていた。
GAINERの11号車は、岡山テストのエントリーリストには名を連ねていたものの、サーキットに現れることはなかった。福田洋介代表によれば、岡山テストの段階でマシンは走行することができる状態には仕上がっていたものの、一部パーツなどが揃っていなかったことから、安全面を考慮して走行をキャンセルしたという。
「今回はとりあえず形にはなって持ってきています。あとはフィッティングの部分を少し詰めていくことになります」と福田代表は言う。
ただ実は、11号車GAINER TANAX Zのリバリーをまとったマシンが、2月に富士スピードウェイで走行している。
その日はGTエントラント協会(GTE)の主催テストが実施されており、GT300クラスの多くの車両が走行を行なった。その午前中にはダンロップタイヤを履いた11号車GAINER TANAX Zがコースインして周回を重ね、代わって午後にはヨコハマタイヤを履いた26号車ANEST IWATA GAINER Zが登場したのだ。11号車は製作中だと伝えられた数日後のことであった。
これにはカラクリがあった。福田代表はこう語る。
「カウルを全部付け替えたんです。去年のシャシーに26号車のカウルをフィッティングして、11号車のカウルと両方付け替えられる状態にしていました」
つまり、その日走ったZは11号車も26号車も同じ個体であり、カウルとタイヤを付け替えて走行していたということだ。本来は初日に11号車×ダンロップタイヤ、2日目に26号車×ヨコハマタイヤで走行する計画だったが、初日が雪の影響でキャンセルになってしまったため、2日目のランチブレイクに慌ただしく“早着替え”することになったというのが事の顛末だ。
「ヨコハマさんがZを初めて走らせることになるので、今後のタイヤ選択に悪影響が出ないためにも、(2月のテストの段階で)少なくとも1日は走ってもらう必要がありました」
「エアロの面でも昨年から変えた部分があったので、まず11号車で初日にチェックをして、2日目からアネストさんのカラーリングで走っていただく予定だったんです。テストがワンデーになってしまったので、同じ日に(別ブランドのタイヤを履いて)車両を共有することになりましたが、ヨコハマさんにも許可をいただいてテストをしました」
なお空力や足回りも含めて、11号車と26号車は同仕様だという。岡山テストでの26号車は、Zに合わせたヨコハマタイヤのチョイス、さらにはルーキーのリ・ジョンウの習熟などやることは山積みで、タイムシートの上位に来ることはなかった。昨年は過去最高の5位に入るなど着実に進歩を見せるGAINER Zは、2台体制となる3年目のシーズンでさらなる飛躍を遂げられるだろうか。

