F1中国GPの決勝は、マクラーレンにとってまさに悪夢となった。1周も走れず、2台ともにリタイアを余儀なくされたのだ。
先に問題が発覚したのは、ランド・ノリスだった。電気系のトラブルに見舞われ、レコノサンスラップすら走れなかった。
一方、チームメイトのオスカー・ピアストリはレコノサンスラップを走り、ダミーグリッドにはついたものの、その後マシンはピットに押し戻されることになった。ピアストリは問題について、「パワーユニット(PU)の電気系トラブル」と説明している。
ノリスは、トラブルの経緯について次のように語った。
「正直、それがいつから起きていたのかは分からない。時には彼ら(メカニック)に任せて作業させておく方がいいこともあるけど、僕が知ったのはガレージから出る予定の20分くらい前だったと思う」
「でも、チームはその前からしばらく作業していたはずだ。PUの電気系トラブルで、エンジンを始動することすらできなかった」
「残念だよ。F1で初めてのDNS(出走できず)だしね。そしてさらに悪いことに、オスカーも含めて2台ともDNSになってしまった。僕たちにとっては最悪の日だ」
ノリスは最後までコックピットに座り、レース参加を目指していたが、その理由について次のように付け加えた。
「チームは修復を試みていたから、どうなるか分からなかったんだ」
「赤旗などが出て状況が変わる可能性もあるから、最初の数周は待機していた。運がこちらに向くかもしれないと思ってね」
「でも結局それは起きなかった。万が一、何か奇跡的に直って動き出すことに備えていただけ。でも今日はダメだった」
一方、ピアストリのトラブルは最悪のタイミングで発生した。
「グリッドに向かう途中までは問題なかった」
「おそらく(ノリスと)同じようにPUの電気系トラブルだと思う。ランドと同じ種類ではないけど、電気系の問題という点では似ている」
「もちろん残念だけど、こういうこともある」
ピアストリは開幕戦オーストラリアGPのレコノサンスラップでクラッシュしており、これで2戦連続のDNSとなった。それでも今回は比較的落ち着いた様子だった。
「グランプリをテレビで2回続けて見るなんて久しぶりだよ。もちろん今回は少し違う。先週はかなりつらかった」
「今回は……レースではこういうことも起きる。特に新しいレギュレーションの初期段階では、そこまで驚くことでもないと思う。ただ、2台同時に起きてしまったのは残念だ」
ノリスはメディア対応の場で笑顔を見せていたが、それはまさに苦笑だった。
「ただただ残念だ。それだけだ。今日は自分の仕事をしに行くことができなかった。それが悔しい」
「チーム全体としても悔しい。僕だけの問題じゃない。メカニックも含めて、みんながものすごく努力している。マシンはとても複雑な機械だし、新しい要素も多い。だから新しい問題が見つかることもある」
「ガレージにいる全員ががっかりしているよ。今日はマシンをトラックに出すことができなかった。でも彼らは解決のために全力で取り組むはずだ」
マクラーレンが2台揃ってDNSとなったのは、2005年のアメリカGPのみである。最も、当時はマシントラブルが原因ではない。ミシュランタイヤの耐久性への懸念が生じたため、他のミシュラン勢とともにフォーメーションラップ終了時点でピットに戻りリタイアしている。

