未来のチェアスキーヤーたちのために
そして、もう一つ、滑り続けたい理由がある。森井はこれまでも、言葉で教えるよりも「一緒に滑ることで伝える」ことを大切にしてきた。今は自分が滑り続けることがそのまま次の世代へのメッセージになると考えている。
次世代を担う若手候補が19歳の塚原心太郎だ。中学時代に行ったニュージーランド遠征で森井と初めて会ったという塚原は、「まずは体つきにびっくりしました。そして、なぜあんなに自由にスキーを操作できるのだろうと……見習いたいところばかりでした。自分と障がいの状態も似ているので、体幹の使い方など真似できるところは真似してみようと動画もたくさん見ました。今でも、用具や技術など、わからないことを教えてくれる頼れる先輩です」と語っている。
パラアルペンスキー男子アルペン複合の森井大輝photo by REUTERS/AFLO
ミラノ・コルティナ大会の出場はかなわなかった塚原も、次こそはという思いがあるはずだ。その若手スキーヤーとも一緒に滑っていければチェアスキー界の未来はますます広がる。
挑戦をやめない限り、森井の未来は次世代の選手たちの未来にも重なっていく。45歳の目は未来を見据えている。
text by TEAM A
key visual by AFLO SPORT
