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オオメジロザメは「メスの友達」を作ると判明、なぜ「メス」なのか?

オオメジロザメは「メスの友達」を作ると判明、なぜ「メス」なのか?

Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部

サメと聞くと、多くの人は「孤独なハンター」を思い浮かべるかもしれません。

しかし、英エクセター大学(University of Exeter)らの最新研究で、オオメジロザメには、特定の個体と繰り返し一緒に行動する「友達関係」を築く習性があると判明しました。

さらに、オス・メス共に、友達相手として「メス個体」を選ぶ傾向が見られたようです。

なぜ友達として、メスが選ばれやすいのでしょうか?

研究の詳細は2026年3月17日付で科学雑誌『Animal Behaviour』に掲載されています。

 

目次

  • 意図的に「同じ相手」とつるむ?
  • サメは「女友達」を好む?意外な社会ネットワーク

意図的に「同じ相手」とつるむ?

研究チームが調査を行ったのは、フィジーのシャーク・リーフ海洋保護区です。

ここは一年中、オオメジロザメが集まることで知られる場所で、同じ個体を長期間観察できる貴重なフィールドでもあります。

研究者たちは6年間にわたり、184匹のオオメジロザメを追跡しました。

対象は以下の3つの年齢グループに分けられています。

  • 亜成体(まだ性成熟していない個体)

  • 成体

  • 高齢成体(繁殖期を終えた個体)

ペアになって泳ぐオオメジロザメ/ Credit: Natasha D. Marosi et al., Animal Behaviour(2026)

その結果、オオメジロザメは、特定の個体同士が何度も繰り返し同じ相手と行動することが確認されたのです。

つまり彼らは、適当な相手とランダムに同じ場所に集まるだけではなく、「誰と一緒に泳ぐか」を意識的に選んでいる可能性が高いと考えられます。

人間が顔見知りから親友までさまざまな関係を築くように、オオメジロザメもまた、特定の個体と関係を作り、別の個体を避けるといった行動を示している可能性があります。

さらに分析すると、サメは体サイズが似ている個体同士で関係を築く傾向も見られました。

これは大きな個体との衝突を避けるためかもしれません。

サメは「女友達」を好む?意外な社会ネットワーク

研究のもう一つの興味深い発見は、サメがメスの個体を好んで交流する傾向を持っていたことです。

オスもメスも、社会的な交流相手としてメスを選ぶ確率が高いことがわかりました。

この理由として研究者が挙げているのは、オオメジロザメの体サイズの違いです。

一般に、オオメジロザメのオスはメスより体が小さいため、ガタイのいいメスとつるむことで、大きな個体との攻撃的な衝突を避けている可能性があります。

また、サメの社会ネットワークを分析すると、中心にいるのは成体の個体でした。

一方で

  • 高齢成体

  • 亜成体

は社会的つながりが比較的少ない傾向が見られました。

研究者によると、高齢のサメは長年の経験によって狩りや繁殖の技能を十分に身につけており、若い個体ほど社会関係に頼る必要がないのかもしれません。

フィジーの海を泳ぐオオメジロザメの映像がこちら。

さらに亜成体は通常、沿岸の浅い海域や河口などに生息しており、今回の保護区にはあまり訪れません。

若いサメにとっては、成体のサメ自体が捕食者になり得るため、むしろ距離を置く必要があるからです。

ただし大胆な亜成体の中には、成体と関係を築く個体もいました。

研究者は、こうした年長個体が若いサメを社会ネットワークへ導く役割を持っている可能性も指摘しています。

言い換えれば、サメ社会にも“先輩”のような存在がいるのかもしれません。

サメ社会の理解が海を守る鍵になる

今回の研究は、サメを単独生活の捕食者とみなしてきた従来のイメージを大きく揺さぶるものです。

オオメジロザメは

  • 特定の相手を選び

  • 繰り返し一緒に行動し

  • 社会ネットワークを形成する

可能性が示されました。

こうした社会性は、餌の探索や行動の学習、衝突の回避など、生存にとって何らかの利点をもたらしている可能性があります。

さらに研究者たちは、この知見がサメの保全政策にも役立つと考えています。

現在、フィジーのシャーク・ラボは同政府の漁業省と協力し、研究成果を保護活動に活用する取り組みを進めているとのことです。

参考文献

Bull sharks make ‘friends’—and prefer females to males
https://www.popsci.com/environment/bull-sharks-friends/

Bull sharks have ‘friends’
https://www.eurekalert.org/news-releases/1119783

元論文

Rolling in the deep: drivers of social preferences and social interactions within a bull shark aggregation in Fiji
https://doi.org/10.1016/j.anbehav.2026.123511

ライター

千野 真吾: 生物学に興味のあるWebライター。普段は読書をするのが趣味で、休みの日には野鳥や動物の写真を撮っています。

編集者

ナゾロジー 編集部

配信元: ナゾロジー

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