フェラーリのシャルル・ルクレールは2026年の新しいF1マシンについて、一部のドライバーが強く批判しているにもかかわらず、「人工的」には感じないと考えている。
今年のF1マシンは従来とは大きく異なり、小型軽量化シャシーはより俊敏でダウンフォースが少なくなっている一方、パワーユニット(PU)は電気エネルギーへの依存度が高まり、内燃エンジンとモーターの出力比率はほぼ50:50となっている。
この変化により、2026年シーズン序盤の2戦ではレース展開にも違いが生まれ、「ヨーヨー」と呼ばれるような抜きつ抜かれつの展開に。ホイール・トゥ・ホイールのバトルも増加している。
例えば中国GPでは、ターン14のヘアピンでオーバーテイクしても、その後のメインストレートで再び抜き返され、1周の中で何度も順位が入れ替わるような場面が多く見られた。
このスタイルについてはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は「これを楽しむ人はレースを理解していない」と批判しており、ランド・ノリス(マクラーレン)、カルロス・サインツJr.(ウイリアムズ)、エステバン・オコン(ハース)らも同様の意見を持っている。
彼らが問題視しているのは、バッテリーマネジメントへの依存度の高さだ。一方、現状で上位を争っているメルセデスやフェラーリのドライバーたちはこの新レギュレーションを支持している。
「僕は楽しんでいるし、マシンの中からはそれほど不自然には感じない」
そうルクレールは語った。
「もちろん、誰かがバッテリーの使い方をミスして完全に使い切ってしまうと、大きな速度差が生まれて、少し”人工的”に見えるオーバーテイクはある」
「でも、どこでリスクを取るべきか、どこで取るべきでないかについて、みんな少しずつ理解が進んできている。その結果、非常に面白いオーバーテイクポイントが生まれていると思う。今日はまさにそれが見られたレースだった」
実際、中国GPではターン6〜9の区間で、これまであまり見られなかったような接近戦が展開された。ルクレール、チームメイトのルイス・ハミルトン、そしてジョージ・ラッセル(メルセデス)が激しく争い続けた。
最終的にルクレールは表彰台を逃したものの、中国GPを前向きな気持ちで終えている。彼にとって上海はこれまで苦手なサーキットの一つだったからだ。
「正直に言って、レースにおいてはこのマシンはかなり面白いし、クールなレースだった」
「最後はルイスの方が速かったし、彼の表彰台は嬉しい。もちろん自分が表彰台を逃したのは悔しいけど、全力は尽くしたし、今週末は彼の方が強かった」
「とてもフェアで、厳しくもクリーンなバトルだったのが良かった。そしてコックピット内での戦略的な駆け引きもすごく面白い」
「最後のコーナーでどちらが仕掛けるかという駆け引きもあったし、お互いにかなり早めにブレーキを踏んだ。エネルギーの使い方や管理も含めて、本当に楽しいレースだった」
ただしルクレールは新レギュレーションを評価しつつも、予選に関しては改善の余地があると考えている。現状は、ドライバーが限界まで攻めるアプローチが必ずしも報われるわけではないと感じているためだ。
「昔のような超ハイダウンフォースのマシンではないからね。もちろん見直すべき点はいくつかある」
「予選をもう少し”F1らしいもの”にする必要があると思う。今は何かが足りない気がする。でもFIAが取り組んでいるのは分かっているし、解決策が見つかることを期待している」

