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インスタを過剰使用する人は、ある「2つの心理特性」が強かった

インスタを過剰使用する人は、ある「2つの心理特性」が強かった

Credit: canva

インスタグラムをつい何度も開いてしまい、気がつけば延々とスクロールしている。

最近、こうしたインスタグラムの過剰使用について、新たな知見が報告されました。

イラン・カラスミ大学(Kharazmi University)の研究によると、「ナルシシズム(自己愛)」と「有名人崇拝」と呼ばれる心理特性が強い人ほど、インスタグラムを不健康なほど使いすぎる傾向があることが明らかになったのです。

さらに、こうしたSNS習慣の背後には「ある不安」と「感情の扱い方の問題」が関係していることも示されました。

研究の詳細は2025年12月22日付で学術誌『The Journal of Psychology』に掲載されています。

目次

  • 「ナルシシズム」と「有名人崇拝」がSNS依存と関係
  • 背景にある「取り残される不安」と「感情のコントロール」

「ナルシシズム」と「有名人崇拝」がSNS依存と関係

インスタグラムは写真や動画を中心とした視覚的なSNSで、世界で約20億人が利用しているといわれています。

こうしたプラットフォームは、人の注意を強く引きつける仕組みを持っています。

実際、研究者の間ではSNSの使いすぎが行動依存に近い状態になることがあると指摘されていました。

今回の研究では、この問題の背景にある心理特性として次の2つが注目されました。

1つ目は「ナルシシズム(自己愛)」です。

ナルシシズムとは、自分を特別な存在だと感じ、他者からの注目や称賛を強く求める傾向を指します。

インスタグラムは写真や投稿を通して自分を表現できるため、他人からの「いいね」やコメントを得る場として非常に相性が良いプラットフォームです。

そのため、ナルシシズムが強い人にとってインスタグラムは、自分の魅力や生活をアピールする舞台になりやすいのです。

2つ目は「有名人崇拝」です。

これは特定の芸能人やインフルエンサーなどに対して強い関心を持ち、ときに執着的になる心理傾向を指します。

軽いレベルでは単なるファン活動ですが、強くなると「常に情報を追い続けたい」という衝動に変わることがあります。

インスタグラムでは有名人が日常や仕事の様子を頻繁に投稿するため、熱心なファンほど投稿を見逃すことを恐れてアプリを何度も確認するようになります。

こうした心理特性を持つ人ほど、インスタグラムの利用が過剰になる傾向があることが今回の研究で示されたのです。

背景にある「取り残される不安」と「感情のコントロール」

しかし研究者たちは、性格特性だけでSNSの使いすぎが決まるわけではないと考えました。

そこで調べたのが次の2つの心理要因です。

FOMO(取り残されることへの恐れ)

感情コントロールの困難

FOMOとは、他人が自分の知らないところで楽しい体験をしているのではないかという不安を指します。

ナルシシズムが強い人の場合、インスタグラムは自分のイメージを管理する場所でもあります。

そのため「投稿を見逃すと注目を集めるチャンスを逃すのではないか」という不安が生まれ、何度もアプリを確認してしまいます。

有名人崇拝の強い人でも似た現象が起こります。

好きな有名人が投稿するストーリーや写真を見逃したくないという思いが、頻繁なチェック行動につながるのです。

もう一つ重要だったのが感情調整の難しさです。

人は落ち込んだり不安になったりしたとき、その感情をうまく処理できないと別の方法で気分を変えようとします。

インスタグラムはその手軽な手段になりやすいのです。

たとえば、ナルシシズムが強い人は、ネガティブな感情を内面的に処理するのが苦手な場合があります。

その結果、「いいね」やコメントによる一時的な承認で気分を回復しようとします。

一方、有名人を強く崇拝する人は、理想化された有名人の生活と自分を比較することで自尊心が傷つくことがあります。

しかしその感情にうまく対処できない場合、再びインスタグラムを開いて気を紛らわせるという悪循環が生まれます。

こうして

性格特性 → 不安や感情の問題 → SNSの過剰使用

という心理的な連鎖が形成される可能性があるのです。

SNSとの付き合い方を見直すヒント

研究者たちは、この結果がSNSの使い方を改善するヒントになると指摘しています。

たとえば、ネガティブな感情を一時的なもの(ずっとは続かないもの)として受け入れる「認知的再評価」という心理テクニックは、SNSへの逃避を減らす可能性があります。

また、就寝前のスマートフォン使用を減らすなどの生活習慣の改善も、FOMOを和らげる方法として有効と考えられています。

SNSは今後も私たちの生活の中心的なツールであり続けるでしょう。

だからこそ、自分がなぜアプリを開いてしまうのか、その心理を理解することが、デジタル生活を健全に保つ第一歩になるのかもしれません。

参考文献

Narcissistic traits and celebrity worship are linked to excessive Instagram scrolling via emotional struggles and fear of missing out
https://www.psypost.org/narcissistic-traits-and-celebrity-worship-are-linked-to-excessive-instagram-scrolling-via-emotional-struggles-and-fear-of-missing-out/

元論文

Celebrity Worship, Narcissism, and Problematic Instagram Use: The Mediating Role of Difficulties in Emotion Regulation and Fear of Missing Out
https://doi.org/10.1080/00223980.2025.2603473

ライター

千野 真吾: 生物学に興味のあるWebライター。普段は読書をするのが趣味で、休みの日には野鳥や動物の写真を撮っています。

編集者

ナゾロジー 編集部

配信元: ナゾロジー

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